内容説明
恋愛と経済はよく似ている。情報を集め、戦略を練り、判断を下す。この点ではどちらも同じだ。「うまい話」は存在しない、愚かな過ちを(しばしば)犯す、という点でも両者は同じ問題を共有している。本書では、ロマンスの効用と戦略をまじめに考え、「経済学のツボ」と「恋愛のコツ」を同時にお伝えする。軽妙な語り口に思わず噴き出す、恋愛と経済学の極意書。
目次
第1章 社内恋愛は悪なのか―女心と男心の経済学(あなたは「マーガリン」になれるか;社内恋愛のコストを算定すると ほか)
第2章 恋愛ではバカに勝つのは難しい―新しい経済学でロマンスを考える(バカはときに理性を凌駕する;ロマンチストは何を夢みるか ほか)
第3章 モテたい人のための「恋の悪知恵」―恋の元本割れを回避する(美人のいるオフィスの経済価値は?;合コンで幹事よりいい女(男)がなぜ来ないのか ほか)
第4章 結婚はバブルである―経済学的に夫婦を考える(あなたのパートナーは資産か負債か;結婚はバブルである ほか)
第5章 恋人獲得の戦略―いかに遊び、選ぶか(自分の値段をいくらに設定するか;「牛丼屋の味噌汁」を模範とすべし ほか)
著者等紹介
山崎元[ヤマザキハジメ]
経済評論家。1958年北海道生まれ。1981年東京大学経済学部卒業後、1981年4月三菱商事入社。以後、12回の転職を経て、2005年より楽天証券経済研究所客員研究員(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
佐島楓
18
ロマンチシズムを一切排除した、恋愛を経済学的に考察した本。悪ノリしている部分が多く、あまり愉快な気持ちで読むことができなかった。2014/04/21
ぴかいち
9
めっちゃ面白い。これは手元に置いて用語を調べていきたい。経済学部部でならったヒッグス分解とかが恋愛に絡んでおり復習になる。改めて経済学って面白いってなる。社債の種類がたくさんあり結構気になる。調べてみようかな。2017/07/06
てながあしなが
8
どこかで勧められていて、興味があって読んだ。恋愛を抽象化すると、それは経済行動になるという前提に立って書かれた本。まず着眼点が面白い。頭カチカチ人間の自分にとってはたまらない本。しかし、恋愛という現実の事象を分析しようする以上、結果が出ているものにデータや法則を合わせなければならないので、ギリシャ神話のプロクルーステスの寝台のようなもどかしさを感じた。つまり、目新しい結論は出てこない。2018/03/04
Ted
4
'08年刊。『日経ビジネスアソシエ』の連載コラムが元で、読み切りタイプの砕けた内容なので暇潰しには丁度よい。恋愛を「経済学」の視点から読み解こうという意欲作(?)。「ゲーム理論」から見ればもっと露骨になって面白いかもしれない。「社内恋愛のコスト」「結婚はバブルだ」「あなたの伴侶は資産か負債か」など小見出しも刺激的。一番面白かったのは「美人に関する『付属品』問題についての考察」だ。あれは自分を引き立たせる美人側の戦略なのかとずっと思っていたが、実は「付属品」側に有利な戦略だったと知り、目から鱗が落ちた…。2012/03/24
ken
2
完全にネタ本ですが、限りなく論理的に描かれているのがシュール。JBプレスに似た記事があった。2010/07/29