内容説明
アメリカ合衆国は、建国以来、数十年周期で大変革をもたらす大統領選挙を経験してきた。それにより国家的危機を乗り越えてきたのである。初の黒人大統領となったオバマの奇跡も、そうした地殻変動として位置づけられよう。格差拡大、金融危機、戦争の常態化、移民の急増とミレニアム世代の台頭…本書は、こうした米国のリアルと、草の根の力に支えられ大躍進したオバマの選挙戦とを丹念に取材。オバマ現象の背景にある、変化を引き起こすアメリカの底力を浮き彫りにする。
目次
1 地殻変動(初の黒人大統領;地殻変動のアメリカ;ミレニアム世代)
2 草の根アメリカ(変動の担い手たち;オバマ運動;ユーチューブ選挙)
3 オバマ時代のアメリカ(新政治連合の誕生;オバマ政治)
著者等紹介
杉田弘毅[スギタヒロキ]
1957年生まれ。一橋大学法学部卒業。1980年共同通信社入社。大阪社会部、テヘラン支局、ニューヨーク支局、ワシントン支局などを経て、現在ワシントン支局長を務める。早稲田大学大学院非常勤講師(2003年)、アメリカ政治・外交、日米関係、中東、核兵器問題などを専門とする(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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佐島楓
12
2008年のアメリカ大統領戦を中心に取材された本。驚かされたのは、オバマ陣営のネット戦略の巧みさ、そして何と言っても若者がこぞって選挙運動のボランティアを行った事実だ。日本の多くの若者と違い、アメリカの「ミレニアム世代」は自分が社会を変革できる鍵となれると自覚している。未来を善くできると信じている。そこに大きな隔たりを感じた。制度の違いなどもあるだろう。しかし、日本人ももっと政治に積極的に関心を持たないといけないと思う。2013/01/16
Yutaka
0
草の根ムーブメントの勝利。 テクノロジーの進化に乗り、政治を変える。2010/11/23