ちくま新書
世界を変えた発明と特許

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  • サイズ 新書判/ページ数 234p/高さ 18cm
  • 商品コード 9784480066053
  • NDC分類 507.1
  • Cコード C0250

出版社内容情報

歴史的大発明の裏には、特許をめぐる激しい攻防があった。蒸気機関から半導体まで、発明家たちの苦闘の足跡をたどり、世界を制する特許を取るための戦略を学ぶ。

内容説明

発明家はただ発明をすればよいのではない。いかに特許を申請するかが勝負なのだ。世界を変えた大発明の裏には、特許をめぐる発明家同士の激しい攻防があった。ワットは蒸気機関で強すぎる特許を取得したため同業者から執拗に抗議され、ライト兄弟は自分たちの飛行機の基本特許が盗まれたとして泥沼の訴訟を繰り広げた。特許制度は、いかに彼らの利害を調整し、審査や訴訟の仕組みを整備してきたのか。その歴史的経緯を解説しつつ、発明家たちの特許をめぐる苦闘の足跡をたどる。

目次

第1章 ワットの功罪―強すぎた蒸気機関特許
第2章 エジソンの栄光と挫折―電力システムの発想
第3章 ライト兄弟vs.カーティス―飛行機に基本特許はあるのか
第4章 マルコーニの世界戦略―無線と国家安全保障
第5章 天才ショックレーの衝撃―トランジスタ発明の栄誉は誰に?
第6章 キルビーvs.ノイス―日本企業を苦しめた半導体特許
第7章 豊田佐吉・喜一郎の特許戦略―自動織機から自動車産業へ
第8章 レントゲンはなぜ特許を取らなかったか―特許にならなかった大発明
エピローグ 強い特許を取るための戦略とは?

著者等紹介

石井正[イシイタダシ]
1943年東京都生まれ。68年中央大学理工学部卒業。同年、特許庁入庁。特許庁審査第二部長、審判部長を経て、99年特許技監。2001年日本国際知的財産保護協会理事長。03年大阪工業大学知的財産学部長・教授。現在、大阪工業大学名誉教授、深見特許事務所副会長弁理士(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

6
発明は、それを考え出し見つけ出し作り出すことに勿論重要な意義があるけど、それをその後にどのように守り運用するかも重要なのだと感じた。発見者の権利はもちろん守られるべきだけど、守り過ぎると後続の技術が発展しないという弊害もあるというのも分かった。特許の話が中心ではあるけど、発明そのもののエピソードもしっかり語られていて面白い。2015/06/20

tolucky1962

3
著者の専門である特許を中心に書かれた発明者の物語。ワット(蒸気機関)、エジソン(電力システム)、ライト兄弟(飛行機)、マルコーニ(無線)、ショックレー(トランジスタ)、キルビー(IC)、豊田佐吉・喜一郎(自動織機)、レントゲン(X線)技術系の方ならおもしろく読めると思います。2013/10/04

くりりんワイン漬け

3
この本は2つの点でとても興味深い。①世界のマーケットや我々の生活を劇的に変えた発明について詳しくかつやさしく記載している ②発明が特許というシステムでどのような利益を生むか。また特許だけでは新しい世の中へイノベーションが起こせない難しさがあることをやさしく紹介している。 知財関係に身を置いている人でなくて、営業、技術、学生広くに読んでもらえ楽しんでもらえる本である。2014/08/24

2.5流

1
私事で恐縮なのだが、本書7章の豊田佐吉に関する記述を見て、愛知県豊田市がトヨタの発祥の地であると間違えたことを人に教えていた過去を思い出し、顔から火が出る思いをした。 それはさておき、「発明」という概念を「特許」という視点から見たことはなかったので、斬新で面白い一冊であった。ろ2016/12/20

tori

1
現在の知財法がどのようにして今のような形になったのかがよくわかる。2013/11/29

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