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ちくま新書
政治主導―官僚制を問いなおす

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  • サイズ 新書判/ページ数 204p/高さ 18cm
  • 商品コード 9784480066510
  • NDC分類 312.1
  • Cコード C0231

出版社内容情報

なぜ政治家は官僚に負けるのか。機能麻痺に陥っている行政組織をどうするべきか。政策決定のプロセスから人事システムまで、政官関係の本質を問いなおす!

内容説明

「官僚主導から政治主導へ」の掛け声のもと政権を奪取した民主党。けれど、喝采が失望に変わるのは早かった。支持率だけが頼りの理念先行で実力不足。その結果、経済回復はまったく見込めず、加えて内輪モメを繰り返し、東日本大震災と原発事故への対応もちぐはぐ。もはや民主党政権は機能麻痺に陥っている。では、真の政治主導とはどのようなものなのか。それはどうすれば実現できるか。政策決定のプロセスから人事システムまで、行政学の権威が整理・総点検。市民のための官僚制を問いなおす。

目次

序章 問われ続ける政官関係(喝采から失望への転落;思いつき政治の罪;東日本大震災と政治主導の機能麻痺;どのような政治主導が望まれるのか;政治の行政化;本書の構成)
第1章 政治主導への挑戦と実態(首相指導の腐心;中曾根政権の装置と手続き;橋本行革と政治主導の装置;小泉純一郎政権による政治主導)
第2章 官僚制の作動メカニズム(組織管理が生み出すバイアス;政権より個別利益に向くメカニズム;官僚制と外部の専門人)
第3章 政権交代と公務員制度改革(「政治主導」と裏腹の公務員制度改革;公務員制度の何が問題なのか;現代公務員制の原則を無視した公務員制度改革)
終章 政治主導の構築に向けて(言葉だけが踊る支持率頼みの政治;国家戦略室と行政刷新会議;自民党政権時代に逆行する与党政策決定システム;省庁編制の枠を脱した与党政調会長;政権と国家戦略会議構想の迷走;「政治主導」制度設計の要点―トップが誰か;「政治主導」制度設計の要点―政官連携と権限・責任の明確化;政治主導の確率に向けて)

著者等紹介

新藤宗幸[シンドウムネユキ]
1946年神奈川県生まれ。中央大学大学院法学研究科修士課程修了後、東京市政調査会研究員、専修大学法学部助教授、立教大学法学部教授、千葉大学法経学部教授を経て、現在は東京市政調査会研究担当常務理事。専攻は行政学(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

佐島楓

12
民主党への政権交代以前から政治主導への道筋は作られていた。それがぐずぐずになってしまっている今、国民が問題意識を持たずして何になるだろう。ポピュリズムに流されてしまった自分への反省も含めて、この本を読んだ。これ以後も日常のニュース以外でも定期的に追っていかなければいけないテーマだと感じた。果たして民主党の弱点は補強できるのだろうか。非常に不安だ。2012/04/14

awe

3
民主党政権の痛烈な批判から始まる。それは、国民の期待を受けて「政治主導」を展開しようとした民主党が、官僚制を敵に回し、政務三役と外部専門家を中心に政策を展開していくという失策に走ったからである。「政治主導」とは、政治家が適切な戦略と方向性を示し、それを官僚機構が補助していくことを指す。だが、日本においてはこうした状態がなかなか実現しなかった。それは、世界共通の「行政国家化」という趨勢の中で、「素人」たる政治家と「専門家」たる官僚という構図が明瞭になり、「官僚主導」とも言えるような状態が続いてきたことを意味2021/01/29

takizawa

2
民主党政権下の国会答弁で答えに窮した閣僚の姿は記憶に新しい。政治主導とは官僚制の否定ではなく、政権の指導を官僚に浸透させ、官僚機構が執政部の補佐・補助機能を適切に果たせる仕組みを作ることである。その観点からすると、事務次官を残したまま政務三役を置いたところで、政権の指導が官僚に浸透するかは疑問が残る。また、幹部級以上の職員人事に政権が関与するような制度は、場合によっては情実任用になりかねない。政治主導や官僚制について勉強し直したい人はぜひ。2012/03/02

星辺気楽

1
現在の安倍長期政権について、筆者の見解を知りたいものだ。2020/08/27

mm

1
放送大学特別セミナーのテキスです。わりと読みにくかった(~_~;) 民主党の掲げた政策と、官僚制のあり方をからめているので、単に官僚制についてのべるより、チョットスッキリしてないのはさ仕方ないところです。しかし、民主党政権の話をこんなに、遠い気持ちで読む日が来ようとは!そういえば、そうだったよねえという一発芸人ぶりだ。2013/10/23

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