内容説明
怒る、悦ぶ、悲しむ、妬む…。生きていれば、さまざまな「感情」が誰の心にも去来する。だが、その本質は何か。プラトンからアーレントにいたる歴史の糸を辿り、西洋では伝統的に「理性の敵」として語られることが多かった感情に対し、新しい視点から照明を当てる。古代ギリシアに始まり、デカルト、スピノザ、マルブランシュなどを経て今日にいたる感情をめぐる哲学的言説の系譜を整理し、それぞれの細部を精神史の文脈に置きなおす。哲学史の新たな読みを果敢に試みる感情の存在論。
目次
序章 感情の問題とは何の問題か
第1章 感情の哲学、あるいは驚きと悦びについて
幕間 感情の分類、あるいはストア主義について
第2章 感情の科学、あるいは情動主義について
幕間 感情の受動性、あるいは機械論的決定論について
第3章 感情の伝達、あるいは公共性への意志について
著者等紹介
清水真木[シミズマキ]
1968年生まれ。明治大学商学部教授。東京大学大学院人文社会系研究科博士課程修了。博士(文学)。哲学、哲学史専攻(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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