出版社内容情報
学歴の正当性が問われている。<能力>のあり方が揺らぐ現代を分析し、私たちが生きる社会とは何なのか、その構造をくっきりと描く。
中村 高康[ナカムラ タカヤス]
著・文・その他
内容説明
学習指導要領が改訂された。そこでは新しい時代に身につけるべき「能力」が想定され、教育内容が大きく変えられている。この背景には、教育の大衆化という事態がある。大学教育が普及することで、逆に学歴や学力といった従来型の能力指標の正当性が失われはじめたからだ。その結果、これまで抑制されていた「能力」への疑問が噴出し、“能力不安”が煽られるようになった。だが、矢継ぎ早な教育改革が目標とする抽象的な「能力」にどのような意味があるのか。本書では、気鋭の教育社会学者が、「能力」のあり方が揺らぐ現代社会を分析し、私たちが生きる社会とは何なのか、その構造をくっきりと描く。
目次
第1章 現代は「新しい能力」が求められる時代か?
第2章 能力を測る―未完のプロジェクト
第3章 能力は社会が定義する―能力の社会学・再考
第4章 能力は問われ続ける―メリトクラシーの再帰性
第5章 能力をめぐる社会の変容
第6章 結論:現代の能力論と向き合うために
著者等紹介
中村高康[ナカムラタカヤス]
1967年生まれ。東京大学大学院教育学研究科博士課程単位取得退学。博士(教育学)。東京大学助手、群馬大学講師、大阪大学助教授を経て、東京大学大学院教育学研究科教授。第2回社会調査協会賞(優秀研究活動賞)受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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