出版社内容情報
2019年に逝去した歴史人口学の泰斗・速水融の遺著。欧州で歴史人口学と出会い、日本近世経済史の知られざる姿を明らかにした碩学が激動の時代を振り返る。
内容説明
若き日のヨーロッパ留学で歴史人口学と不意に出会い、やがて宗門改帳を使った人口動態調査や「勤勉革命」の提唱で世界的に評価されるまでに至った著者が、幼少期からの体験と日本の歴史人口学成立事情を振り返る。戦中の勤労動員、敗戦後の混乱、中東旅行での歴史観の転換、ヨーロッパの先端研究の導入、網野善彦や梅原猛との出会い、時刻表をヒントにしたデータシートの考案など、九〇年間の学問人生を回顧し、人口減少社会の未来を考察する。急逝した碩学の最後のメッセージ。
目次
1 誕生から中学まで―一九二九~一九四五
2 終戦―一九四五~一九四八
3 大学入学から常民研まで―一九四八~一九五三
4 歴史人口学との出会い―一九五三~一九六四
5 宗門改帳との出会いと「BDS」の考案―一九六四~一九八九
6 人口減少社会における研究の展開―一九八九~二〇一九
著者等紹介
速水融[ハヤミアキラ]
1929年生まれ。慶應義塾大学・国際日本文化研究センター・麗澤大学名誉教授。2009年文化勲章受章。日本学士院会員。経済学博士。経済史・歴史人口学専攻。2019年12月逝去(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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