内容説明
悪いことはしたくない、できれば善いことをしたい―。本当に皆がそう思っているのか?そもそも、人はなぜ道徳的に善く生きねばならないのか?この地平から本書は、道徳的な善悪それ自体を哲学していく。二人の大学生と猫のアインジヒト、M先生が登場し、「人はみな自分の幸福を求めているか?」「社会契約は可能か?」「なぜ道徳的であるべきか?」等について対話を繰り広げる。プラトン、アリストテレス、ホッブズ、ルソー、カント、ロールズらの考えがくっきりわかる、これまでにない不道徳な倫理学の教科書。
目次
アインジヒトとの遭遇 何が問題か?
M先生の講義1 プラトンとアリストテレス(真の幸福について)
アインジヒトとの議論1 人はみな自分の幸福を求めているか?
M先生の講義2 ホッブズとヒューム(社会契約について)
アインジヒトとの議論2 社会契約は可能か?
M先生の講義3 ルソーとカント(「自由」について)
アインジヒトとの議論3 利己主義の普遍化は不可能か?
M先生の講義4 ベンサムとミル(功利主義について)
アインジヒトとの議論4 利己主義と“魂”に対する態度
アインジヒトのはじめての講義 ニーチェとキリスト教道徳〔ほか〕
著者等紹介
永井均[ナガイヒトシ]
1951年東京生まれ。慶應義塾大学文学部卒業、同大学院文学研究科博士課程単位取得。哲学・倫理学を専攻。現在、日本大学文理学部哲学科教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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