出版社内容情報
科学者の思い込みの集大成として、あるいはイカサマの手段として作られた永久機関。「不可能」の虜になった先人たちの奮闘を紹介。図版多数。
内容説明
スクリューの付いた船を、初めだけ外から力を加えて動かしてみよう。船が進む。すると水流によってスクリューが回る。スクリューが回ると船が進む。さらに水流ができてスクリューが回る…船は勝手に「永久に」進み続けるのだ!しかし、現実は甘くない。永久機関は、実際に作ってみるとうまくいかないのだ。「熱力学の法則」はこうした失敗から経験的に得られたものであるが、大真面目な科学者から金儲け目当ての詐欺師まで、さまざまな人々が今もなお永久運動にとり憑かれてやまない。原子力エネルギーはどうか?太陽光や潮の干満を利用した動力は「永久」ではないのか?永久運動はその可能性を私たちに問いかけ続けている。
目次
永久運動とは何か
初等物理学と永久運動
中世の永久運動
自己回転輪と非平衡錘
磁石、電磁気、蒸気
毛細管現象と海綿車
コックスの永久運動
レドヘッファーの永久運動
キリーと驚異のモーター
気化や液化についての妙案
驚くべきガラベド計画
鳴り続く鐘とラジウム永久運動
永久運動発明家、特許局から締め出される
転がる球の時計
永久ランプ
哲学的永久運動と原子エネルギー
永久運動発明家の永久性
まとめ
著者等紹介
オードヒューム,アーサー[オードヒューム,アーサー] [Ord‐Hume,Arthur W.J.G.]
イギリスの機械工学者。英国空軍を除隊後、航空機の設計技師として働く。航空工学に関する著書のほか、オルゴールや機械仕掛けの楽器に関する著書などを多数執筆
高田紀代志[タカダキヨシ]
1950年生まれ。宮城学院女子大学教授
中島秀人[ナカジマヒデト]
1956年生まれ。東京工業大学教授。著書に『日本の科学/技術はどこへいくのか』(サントリー学芸賞受賞、岩波書店)などがある(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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