内容説明
「性格は直らない」と言われるが、実は近年の研究で、意外に変化するものだとわかってきた。同じような性格も、「パーソナリティ障害」という「障害」に陥ることもあれば、一つの「個性」として、その人らしい輝きを放つこともできるのだ。本書では、パーソナリティ障害について学びながら、「障害」を「個性」に変えていくには、本人や周囲の人がどう対応し、どう工夫したらよいか、という基本を紹介する。
目次
第1編 パーソナリティ障害入門(パーソナリティ障害とは何か;パーソナリティ障害の基本症状;パーソナリティ障害を理解するための理論 ほか)
第2編 パーソナリティ障害のタイプ―特徴、診断、背景、対処と克服など(三つのグループと十のタイプ;境界性パーソナリティ障害;自己愛性パーソナリティ障害 ほか)
第3編 パーソナリティ障害の治療と克服(治療は可能なのか;上手に治療を受けるには;主な治療法 ほか)
著者等紹介
岡田尊司[オカダタカシ]
1960年、香川県生まれ。精神科医、医学博士。東京大学文学部哲学科中退。京都大学医学部卒。同大学院高次脳科学講座神経生物学教室、脳病態生理学講座精神医学教室にて研究に従事。2013年、岡田クリニック開院。パーソナリティ障害治療の最前線に立ち、臨床医として若者の心の危機に向かい合う。小説家・小笠原慧としても活動し、横溝正史ミステリ大賞を受賞した『DZ』などがある(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
かみしの
11
特に目新しいことは書いていなかったけれど、パーソナリティ障害の概観ができるので、メンヘラが好きとかしょうもないことを言い始める前によんだほうが良いと思う。2017/07/16
チワ
8
今までサイトなどでバラバラに得てきた知識を体系的に見ることができて、頭の中がまとまりを持てた。 とてもわかりやすいので、パーソナリティ障害に興味を持ったばかりの人にもおすすめ。偏見と差別意識が解きほぐされる。2020/04/10
トントンみん
6
パーソナリティ障害と分類の基礎的な事が網羅されていてわかりやすい。後半にある治療はパーソナリティ障害者ではなく周囲の人向けの内容だった。2020/02/24
宵子
4
ある人が自己愛性パーソナリティ障害か何かなのではないかと思って読んだ。全てのパーソナリティ障害についての説明があり、概要を知りたい人にはお勧め。 またこの本の良いところは、該当者が更正?するための指針や、周囲の人がどう関わるかが書かれていること。 ただし、何となくメディア依存社会が安っぽい万能感を生み出し、パーソナリティ障害の要因の一つになるときくと、メディアが悪いと勘違いし易い読者もいるかもしれない。 あと周囲の人は、いくらその該当者が身内や愛している人だからと言って「関わらない自由」もあるとは思う。2014/09/26
塩崎ツトム
3
同じ筆者の「回避性愛着障害」や「母という病」よりわかりやすい内容だった。2014/10/11