事物のしるし―方法について

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  • サイズ B6判/ページ数 184,/高さ 20cm
  • 商品コード 9784480847188
  • NDC分類 116
  • Cコード C0010

出版社内容情報

フーコーを契機に、パラダイム、しるし、考古学という三つについて発展的可能性を検討し、諸学の方法をその根源から問い直すアガンベン版「方法論序説」。

内容説明

フーコーを契機として「パラダイム」「しるし」「哲学的考古学」をめぐり、その思想の展開方法や認識の可能性を再構築するアガンベン版「方法論序説」。ホモ・サケル、回教徒、強制収容所…これらはどのように思考されてきたのか。アガンベンによる人文科学の方法論。

目次

第1章 パラダイムとはなにか
第2章 しるしの理論
第3章 哲学的考古学

著者等紹介

アガンベン,ジョルジョ[アガンベン,ジョルジョ][Agamben,Giorgio]
1942年生まれ。ローマ大学卒業。過去にパリ国際哲学コレージュ、ヴェローナ大学、ヴェネツィア建築大学などで教鞭を執った。専門は哲学・美学

岡田温司[オカダアツシ]
1954年生まれ。京都大学大学院博士課程修了。現在は京都大学大学院教授。専門は西洋美術史・思想史。著書に『モランディとその時代』(2003、吉田秀和賞)、『フロイトのイタリア』(2008、読売文学賞)など

岡本源太[オカモトゲンタ]
1981年生まれ。京都大学大学院博士後期課程研究指導認定退学。博士(人間・環境学)。現在は関西大学・京都造形芸術大学非常勤講師。専門は哲学・美術史・思想文化論(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

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zumi

12
論点は三つあり、「しるし」の部分が一番興味深い。単なる意味作用や、因果関係による表現を越えて、「しるしづけられるもの」は、記号論における「シニフィエ」の位置を占めるようになる。物質には特性が備わり、社会的機能が決定的に変容する。「しるし」は言表であり、与えられたという事実の下で、言語にマークをつける。言語の意味理論は、「しるし」の理論によって補完される。「しるし」とは、記号論の理論の下で、宙吊りにされた「余剰」を救いとるものらしい。この余剰に関する思考は他の著作とも関わるので、複数読んで理解を深めたい。2014/05/15

鵐窟庵

5
本書はフーコーから「パラダイム」「しるし」「考古学」について論じている。中でも「しるし」は、神学大全が引き合いに出されて、神学や哲学、文献学に繰り返し見られる、全ての記号やあらゆる関係を超え出ながら、あらゆる基礎づける関係である西洋における霊印の存在であると述べられる。それ自体は記号ではなく原理として働いている。例えば、〜ではなく、〜でもない、○○○、といった否定神学的な論理もその「しるし」の一つである。本書の「しるし」は、アガンベンの英訳者であるヘラ=ローゼンの『エコラリアス』の構想に影響を与えている。2018/11/03

真塚なつき(マンガ以外)

1
人文科学の方法論として「パラダイム」「しるし」「(哲学的)考古学」を取り上げる。いずれもフーコーに多くを負う。「パラダイム」は個別から個別へとアナロジーの論理で適用されることで全体を理解可能にし、二元論を両極性に転換する。「しるし」は類縁性によって個別と個別を結びつけるところにパラダイムとしての働きがあり、その意味の過剰さによって記号に効力を与えて機能させる。「考古学」は…人文科学のパラダイムが比較文法(歴史的)から生成文法(生物学的)に移ったのはいかがなものなんですかね?みたいな? 理解が及ばなかった。2021/07/06

ophiuchi

1
人名と用語にカタカナが頻出し、フーコー以外はほとんど分からなかったのでパスします。2012/09/27

たけぞう

0
一読したけど正直よくわからなかった。いつか認識論とその周辺を勉強してから再挑戦すべき本。2014/01/31

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