内容説明
微積分・線形代数とは違って、抽象的で把握しづらい「位相」の世界。だけど、イメージをつかめばもっと先の抽象数学にも立ち向かえる。その入口が「位相」でもある。現代数学への第一歩、「位相」の意味が見えてくる。
目次
集合から位相へ―一般化と公理的展開
近傍と開集合―ローカルな概念とグローバルな概念
位相を比べる―連続写像と同相写像
位相と極限―点列の収束と閉集合
基本近傍系と部分空間―第１可算公理と閉集合
連結性―ひとつかふたつか、それが問題
連結成分と局所連結性―ローカルな性質とグローバルな性質
コンパクト性―無限から有限へ
ユークリッド空間における連結性―実数の連続性と積空間の位相
微積分学の基礎―位相空間論から微積分へ
距離空間―点列コンパクト性と完備性
完備距離空間―縮小写像の原理とその応用
著者等紹介
一樂重雄［イチラクシゲオ］
１９４６年、徳島県生まれ。１９７０年、東京大学理学系研究科修士課程修了。大阪大学理学部助手、津田塾大学専任講師、横浜市立大学文理学部助教授を経て、現在、横浜市立大学国際総合科学部教授、理学博士（本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです）
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感想・レビュー
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金糸雀
4
「ふえぇ…位相ってなんですかぁ～～？」レベルの初学者向けで、とりあえず定義とか証明の仕方に慣れるのにはいいと思った。でも一回でも数学のちゃんとした教育受けた人には無用だと思う。入門の一歩手前用。これのあとに何を読めばいいんだろう。2013/02/20
さわら
0
イメージを学ぶには悪くない本でした． しかし，証明がさらっと書かれているけど思考的には飛びの大きい部分もあり，適当に読んでるとたまにえっ?てなりました． 著者も指摘いますが扱っている内容に偏りがあるので副読本という扱いが良いと思います．2013/08/13
2n2n
0
数学の分野の中でも、抽象的で初学者にはとっつきづらい「位相」について、そのイメージを頭に描いて理解できるようにと意図された一冊。そもそも何故、位相理論を学ぶのか、という問いへの答えとして、いくつかの実例が示されているのも面白い(位相空間論と微積分の関係について、など)。2012/07/29
