クジラとアメリカ―アメリカ捕鯨全史

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  • サイズ A5判/ページ数 570p/高さ 22cm
  • 商品コード 9784562050963
  • NDC分類 664.9
  • Cコード C0022

出版社内容情報

捕鯨なくしてアメリカはなかった。そして日本の開国もなかった――。
建国から独立、そして世界的大国になるまで、アメリカは捕鯨に支えられてきた。
捕鯨によって生み出される製品が西欧に輸出され、消費の拡大とともに、ますます海運も開けていった。
アメリカ捕鯨の盛衰のすべてを膨大な資料から描き上げた名著。
第23回L.バーン・ウォーターマン賞受賞。

内容説明

第23回L.バーン・ウォーターマン賞受賞!膨大な資料から掘り起こした400年におよぶ壮大なる歴史!アメリカは捕鯨とともに生まれその莫大な富によって大国となった―そしてさらに影響は世界に及ぶ。日本もまた、アメリカ捕鯨なくして開国はなかった。同時に欧州もクジラを求めて大洋に挑んでいった。

目次

第1部 アメリカへの遠征と発展への歩み―一六一四~一七七四年(捕鯨に出航したジョン・スミス;海の支配者、突き進むクジラ;海岸に沿って;ナンタケット、はるかに隔てられし大地;クジラのなかのクジラ;大海原へ;蝋燭戦争;栄光の日々)
第2部 悲劇と歓喜―一七七五~一八六〇年(独立戦争前夜;没落;荒廃からの復興;大打撃;黄金時代;実にあくどい詐欺師;物語、歌、愛欲、細工物;反乱、殺人、騒乱、敵意を持つクジラ)
第3部 大難と衰退―一八六一~一九二四年(港中に石、海上に炎;大地から;氷砕;衰退)

著者等紹介

ドリン,エリック・ジェイ[ドリン,エリックジェイ] [Dolin,Eric Jay]
1961年アメリカ生まれ。ブラウン大学では生物学と環境研究を専攻後、エール大学で環境管理研究の修士号を、マサチューセッツ工科大学で環境政策計画研究の博士号を取得。米国環境保護庁勤務、環境コンサルタントの後、米国海洋大気庁海洋漁業局の漁業政策分析官

北條正司[ホウジョウマサシ]
1974年神戸大学理学部卒業、81年京都大学大学院博士課程修了(理学博士)。高知大学教授。『酒と熟成の化学―響きあう水とアルコール』(光琳、2009年共著)で第29回寺田寅彦記念賞受賞。訳書ノリーン・ジェーンズ『北上して松前へ―エゾ地に上陸した豪州捕鯨船』(創風社出版、2012年共訳)では第23回高知出版学術賞を受賞

松吉明子[マツヨシアキコ]
1987年高知女子大学文学部卒業、2004年高知大学大学院修士課程修了、05年イギリス・レディング大学大学院修士課程修了。高知大学非常勤講師

櫻井敬人[サクライハヤト]
1995年三重大学人文学部卒業。2004年名古屋大学大学院人間情報学研究科博士後期課程中退。02年から06年までニューベドフォード捕鯨博物館でアシスタント・キュレーター。現在は太地町歴史資料室学芸員ならびにニューベドフォード捕鯨博物館顧問学芸員(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

ヨシモト@更新の度にナイスつけるの止めてね

4
(精読はしていないけれど)実に勉強になった。17世紀、ストランディングした鯨を開くところから始まったアメリカの鯨漁は、18世紀に本格化し、150年くらいの間最盛期が続いた。衰退したのは、労働力はゴールドラッシュに、鯨油・脳油は石油に移ったからか。日本人は(多分ほかのアジアも)鯨を、命をつなぐための獲物と考えたから、肉は食べ、ほかの部分もすべて利用したけれど、米国人は鯨を資源と考えたから、不要な部分は捨ててしまったのだろうな。訳文はとても読みやすい。このような大著に、いい訳は必須ですよ。2024/04/18

陽香

2
201409262016/05/31

田中峰和

0
アメリカ捕鯨で思い出されるのはメルヴィルの白鯨だろう。この書は捕鯨の歴史を辿ったもの。アメリカに渡った移民は流れ着いた死骸を集めるか、沿岸だけの捕鯨だった。彼らの捕鯨は鯨油、脳油を搾り出すことがメイン。航海技術の進歩とともに、主要な産業になった捕鯨。乱獲を続け絶滅寸前まで追い込んだ史実。石油の採掘と同時に急速な衰退を向かえるアメリカ捕鯨の全史。独立戦争、南北戦争と開国以来の歴史に捕鯨が関わる事実。江戸幕府に中継基地を要求されなければ日本の開国も遅れただろう。捕鯨を通してのアメリカ文化史も学べる良書。2014/11/07

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