出版社内容情報
9・11以後を生きる人間の課題とは、最先端の科学の陥穽とは、「自分」とは何か。我々の生活実感と科学と言語のあり方を考察する。
内容説明
近代科学の限界を考えるさい重要なのは、人間の自然言語の特性に関する言語使用問題の再検討ではないか。歴史の中の科学者とは何かを考えてきた著者の到達点。
目次
第1部 ヒトの言語の特性と科学の限界―チョムスキーの言説の批判的考察をテコにして考える(問題の提起;チョムスキーが言った科学の限界とは ほか)
第2部 つぶやき―物理と論理と実感との「はざま」(古典物理学と近代物理学との共通性と異質性をめぐって;量子力学以前の力学と熱力学との関係について ほか)
第3部 前著『人間にとって自分とは何か』への補足―虚と実、幻影と実在との関係の吟味(工学の視点から―バーチャル・リアリティとテレ・エグジスタンス;医と脳科学の視線から―健常者と病者のさまざまな幻覚的現象について ほか)
第4部または最後の追補
著者等紹介
鎮目恭夫[シズメヤスオ]
1925年東京に生まれる。1947年東京大学理学部物理学科卒業。科学思想史専攻。科学評論家(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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