出版社内容情報
独自に開発し授業実践を行ってきた心理教育プログラムの概要と実践・効果を具体的に紹介する災害支援を考えるうえで、事前に地震などの災害に備えて「心理的な被害」を減らす〈心の減災〉という視点が注目されている。名古屋大学こころの減災研究会では、災害後の心理的支援に関する知見を活かして、新たに〈心の減災教育プログラム〉を開発し、小、中、高校生や地域の方々を対象に心理教育プログラムを実施し先駆的な取り組みを行ってきた。本書では,災害教育・心の減災にかかわる知見の紹介にくわえ、独自に開発してきたプログラムの概要と実践・効果を具体的に紹介し、実施の体制作りについても提案していく。
はじめに
第?部 防災教育と心の支援
第1章 日本における防災教育のこれまで
1 被災経験にもとづく防災教育
2 災害と防災
3 災害時の学校施設利用をめぐる課題
4 総合的・実践的な防災教育に向けて
第2章 文献からみる心の支援のあり方
1 子どもたちの心の支援
2 災害による子どもへの心理的影響
3 子どもを対象とした支援実践
4 発達段階に即した支援のあり方
第3章 心の減災教育の提案
1 防災から減災へ
2 災害と心のケア
3 心の減災教育の提案
コラム1 ある学校の植樹碑にみる関東大震災後の教育
コラム2 生きる力を取り戻し,大規模災害を乗り越える
第?部 心の減災教育を行う
第4章 心の減災教育プログラムの開発
1 教員調査からみる心の減災教育の必要性
2 プログラムの開発に向けて
3 プログラムの概要
第5章 小学生用プログラム
1 小学生に対するプログラムの目的と概要
2 プログラムの実際
3 心理的効果について
第6章 中学・高校生用プログラム
1 中学・高校生に対するプログラムの目的と概要
2 プログラムの実際
3 心理的効果について
第7章 成人用プログラム
1 成人に対するプログラムの目的と概要
2 プログラムの実際
3 心理的効果について
コラム3 「防災学習」,合言葉は「命・支え合い・自ら動く」
コラム4 心の備え――行政職員として,そして父親として
第?部 心の減災と心の健康づくり
第8章 包括的な災害支援モデルと心の減災教育
1 包括的災害支援モデル
2 学校における心の健康教育
3 包括的な心の健康教育と心の減災教育
第9章 心の支援体制の構築を目指して
1 災害後の支援体制に関わる課題
――東日本大震災後の支援経験から
2 心の支援体制構築のための事前の備え
3 心の減災教育の実施体制
コラム5 熊本地震の現場で感じた「心に備える」ことの必要性
資料編
引用文献
索 引
おわりに
窪田 由紀[クボタ ユキ]
編集
松本 真理子[マツモト マリコ]
編集
森田 美弥子[モリタ ミヤコ]
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名古屋大学こころの減災研究会[ナゴヤダイガクココロノゲンサイケンキュウカイ]
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内容説明
災害時に自分自身で心を守り、回復に向かう力を備えておくために。独自に開発し授業実践を行ってきた心理教育プログラムの概要と実践・効果を具体的に紹介する。
目次
第1部 防災教育と心の支援(日本における防災教育のこれまで;文献からみる心の支援のあり方;心の減災教育の提案)
第2部 心の減災教育を行う(心の減災教育プログラムの開発;小学生用プログラム;中学・高校生用プログラム;成人用プログラム)
第3部 心の減災と心の健康づくり(包括的な災害支援モデルと心の減災教育;心の支援体制の構築を目指して)
資料編
著者等紹介
窪田由紀[クボタユキ]
九州大学大学院教育学研究科教育心理学専攻博士後期課程満期退学。現在、名古屋大学大学院教育発達科学研究科心理発達科学専攻教授
松本真理子[マツモトマリコ]
名古屋大学大学院教育発達科学研究科博士後期課程修了。現在、名古屋大学心の発達支援研究実践センター教授
森田美弥子[モリタミヤコ]
名古屋大学大学院教育学研究科教育心理学専攻博士後期課程満期退学。現在、名古屋大学大学院教育発達科学研究科心理発達科学専攻教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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こ~じぃ。。