出版社内容情報
出口なお(1837?1918)・王仁三郎(1871?1948) 「大本」の教祖。
激動の近代日本に直面する中で「大本」を創唱し発展させた、開祖なおと聖師王仁三郎。本書では、二人が開祖・聖師となる過程を近代日本と民俗社会の相剋の中から辿るとともに、その思想の創造性を考察する。
内容説明
激動の近代日本に直面する中で「大本」を創唱し発展させた、開祖なおと聖師王仁三郎。本書では、二人が開祖・聖師となる過程を近代日本と民俗社会の相剋の中から辿るとともに、その思想の創造性を考察する。
目次
序章 峠を往還する
第1章 「因縁の身魂」と神がかり
第2章 人助けと艮の金神講社
第3章 若き日の王仁三郎と修行
第4章 なおと王仁三郎の相剋と共闘
第5章 大正維新と立替え・立直し
第6章 第一次大本弾圧事件と再建
第7章 人類愛善会運動と昭和維新
第8章 昭和神聖会と第二次大本弾圧事件前夜
第9章 第二次大本弾圧事件
終章 新生する大本
著者等紹介
川村邦光[カワムラクニミツ]
1950年福島県生まれ。1984年東北大学大学院実践哲学博士課程単位取得満期退学。天理大学文学部教授、大阪大学文学部教授などを経て、大阪大学名誉教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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田中峰和
4
大本の開祖出口なおは、二人の娘と同様神憑りになり、狂人母娘と呼ばれていた。当時としても多産の11人の子を出産したが夫は浪費家で、没落した家計をなお一人で支えた。娯楽も何もない綾部では、天理教や金光教など多くの宗教が進出したらしい。医者もいない僻地では、金光教の病気直しが重宝される。娘を救われたなおはその技を覚え、村人の病を癒し信頼を得る。自然治癒力で治った人にも感謝されるのはイエスと同じ。文盲の彼女が神の指示で自動書記をするが、その解読に一役買った娘婿王仁三郎が大教団の基礎を確立。邪宗門を再読したくなる。2017/10/22
てれまこし
1
教育も受けずに社会の底辺に暮らす女が、突如として宇宙の摂理について雄弁に語りだす。どこでそんなことを知ったかというようなことを口にする。最初は狐憑き扱いされるけど、奇跡も起こせるし、神の言葉を伝える巫女の伝統もある。実際、世の中の乱れについては、ばあさんに言われるまでもなくみんな感じている。こりゃあ本当に神様がついたかもと信じる人が出て来てもおかしくない。異常心理なんだろうけど、それゆえに社会規範から部分的に解放されて、自由な連想が飛翔していく。歴史を動かしていくカリスマは、こういう怪しげなものなんだな。2018/08/20
takao
1
ふむ2018/01/17
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