内容説明
歴史の楽しさを若い人たちに味わってもらうべく、奈良時代史を九つのエピソードに分けて語ったユニークな歴史講義。歴史教科書とは一味違う古代史を再現する。時代の雰囲気が体感でき、新しい奈良時代が見えてくる。
目次
第1講 天皇の位を継ぐこと(一)―平城遷都
第2講 天皇の位を継ぐこと(二)―聖武天皇の時代
第3講 天皇の位を継ぐこと(三)―奈良時代のおわり
第4講 日本の中心―平城宮と大極殿
第5講 支配のしくみ―律令国家という時代
第6講 みやこびとの世界―平城京の官人
第7講 歴史のタカラモノ―正倉院宝物
第8講 歴史の材料―史料と木簡
第9講 東アジアの中で―古代の外交
著者等紹介
寺崎保広[テラサキヤスヒロ]
1955年山形県村山市生まれ。1983年東北大学大学院博士課程後期修了。1983年奈良国立文化財研究所。現在、奈良大学文学部教授、博士(文学)(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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スズツキ
6
『飛鳥の木簡』と同時受賞したので両作読もうと思ったが、あちらがかなり骨の折れる作業みたいなので、こちらのみ。前半は目新しいこともなく、なのにやたらと細かい人物まで出てきてチグハグな印象を受けたが、身近なことに特化した第六講からべらぼうに面白い! 位階を持っていながら役職につけない散位という官人は役所に出勤してもやることがないので、適当にボケーとして夕方に帰っていく古代の窓際族だったり。休暇請求の理由に「盗人に入られる」があったり、冗談話をまとめた「待遇改善請求書」があったり、実に面白いエピソード。2015/01/23
Mentyu
4
奈良時代の入門書としてはかなりやさしいし、高校生が読むことも想定されている。ぜひとも学部時代の早いうちに読んでおきたかった。残念なのは参考文献がはしょられている点だろうか。「これはあの先生の著作で見たな」と思う話や図版もかなりあったので、もし参考文献が明示されていれば、付き合わせて読めて楽しかったかもしれない。2018/05/18
めのこ
3
奈良時代に興味が出て読んでみました。 歴史に詳しくない人にもわかりやすく、教科書のように歴史をなぞるだけでなく当時の状況など解説されていてとても興味深かったです。歴史や文化など、さわりだけなので、もっと詳しく知りたくなりました。あとがきにあった推薦書からまた色々と読んでみます!2015/07/26
ユウヤ
3
奈良時代を「要点押さえながらこまごましたことは捨て、枝葉末節ではない歴史の細部にこだわ」って語った本。本当に歴史を理解している人が書いたらこんなに分かりやすい本ができるんだと、体が熱くなった。例え話やギャグ(?)も冴えていました。平安時代編も期待しています!2014/01/30
songRei
2
基礎をおさえるのにぴったり。2015/11/03