家族心理学ハンドブック

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家族心理学ハンドブック

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  • サイズ A5判/ページ数 499p/高さ 22cm
  • 商品コード 9784760824212
  • NDC分類 367.3
  • Cコード C3011

出版社内容情報

人の心を「家族」という集団の人間関係に焦点を当て読み解く。学会の30年以上の研究と実践を踏まえた考え方・技法を、一挙に紹介。人の心を「家族」という集団の人間関係に焦点を当て読み解く。学会の30年以上の研究と実践を踏まえた考え方・技法を、一挙に紹介。

はじめに

? 家族とは

1 社会としての家族?社会の内なる家族・家族の内なる社会
 はじめに
 社会の内なる家族
 格差社会を象徴する家族機能の変化
 個人から見た社会
 おわりに

2 文化としての家族
 「家族」観を特徴づける家族体験──困難な「家族」の定義
 家族の多様性と変化可能性──変化が家族研究のターゲット
 「家族アイデンティティ」 ──『誰があなたの家族ですか?』
 社会の変化と連動する家族の変化 ──個人化の進行,凝集性と永続性の低下へ
 人間家族の進化的基盤と高い知能による 多様な「家族」の創出
 家族の変化の基盤は「家族文化」 ──生き方の問題
 親(母)子中心の家族文化 ──夫は「父親になる」が「父親をする」から降りて「稼ぎ手」に
 成人子と親との関係──パラサイトと親孝行の見直し
 個人ごとに異なる家族文化──家族文化の差は夫婦間にも
 家族文化の点検──最適性追求の過渡期
 ワーク・ライフ・バランスは<ケアの女性化>からの脱皮が 必須──性を超えて経済的自立とケアの心と力を──ネリ

3  ジェンダーと家族
 家制度から男女平等へ
 働き方から見る性差
 夫婦間格差
 男性の心理
 平等な性役割分担への道

4 感情と家族
 愛し合っているのになぜ苦悩が生じるのか?
 家族の中ではきだされる感情
 家族の中でのみこまれる感情
 家族の健康のために

5  日本語と家族
 グローバル化と日本の家族
 日本語の会話
 現代家族の会話

?家族心理学の基礎理論

1  家族心理学とはなにか
 21世紀の家族心理学
 家族心理学の独自性
 家族心理学の社会的役割

2  精神力動論
 はじめに
 精神力動について
 自我機能から見た常態と病態
 精神分析と家族──エディプス・コンプレックスと阿闍世コンプレックス
 おわりに

3 システム論
 システム理論,その基礎から発展
 システム論とサイバネティックス
 「家族」システムを用いた研究視点の特徴
 システム理論の臨床的活用
 システム理論/サイバネティックスから社会構成主義への転換

4  認知行動論
 認知行動療法
 不安障害
 双極性障害
 強迫性障害
 パーキンソン病
 慢性疼痛
 薬物使用
 おわりに

5  ナラティヴ論(物語理論)
 ナラティヴの基本的な考え方
 家族理解と支援へのナラティヴ

6 ネットワークと家族?インターネット時代の人間関係 
 ネットワークとは
 インターネットによるコミュニケーション
 自律性の増加──「縁」からインターネットへ
 互酬性──情報から絆へ
 希薄化する人間関係──SNSの危うさ

7 脳の発達とアタッチメント
 はじめに
 親の養育とアタッチメント
 アタッチメントシステムを担う脳
 虐待と脳の発達──アタッチメントの障がい
 おわりに

?家族発達と援助

1 新婚期
 新婚期夫婦の理想と現実
 家族ライフサイクルから見た新婚期夫婦の課題と危機
 夫婦間適応に影響を及ぼすさまざまな要因

2  乳幼児を育てる時期とは
 養育のためのシステムづくり
 親にとっての子ども──授かるから,つくるへ
 母親・父親を取り巻く状況と子どもの養育
 母親,父親にとっての仕事と家庭
 養育のためのシステム作りをどう支えるか

3  学童期の子どもを育てる時期
 はじめに
 学童期の子どもとその家族の発達課題
 現代(いまどき)の学童期の子どもが抱えやすい問題とその援助
 学童期の子どもを育てる家族への援助

4 思春期・青年期の子どもを育てる時期
 アイデンティティと関係性
 思春期・青年期の子どもを持つ家族の発達的課題
 青年期家族の問題
 家族支援の実際
 家族支援の重要性

5 中年期・老年期
 子どもの巣立ちと夫婦関係
 成人子と老親における役割逆転
 老年期の家族と対人的ネットワーク
 家族介護と看取りをめぐる問題


? 現代家族の特徴

1 多様化する家族
 多様化の軸
 生殖補助医療
 同性婚の家族と課題
 ステップ・ファミリーの現状と課題

2 ワーク・ライフ・バランスと家族
 育児と少子化
 介護
 夫婦関係

3 子育て家族の支援
 親子関係の成立
 家族システムの中での子育て
 親子関係の相互性
 「気になる」子どもの保護者支援

4 子どものいない家庭と不妊問題
 はじめに
 子どものいない家庭の諸相
 不妊と不妊治療(生殖医療)の現状
 家族心理学的視点から不妊問題を理解する
 まとめ──子どものいない家庭を理解するということ

5  障がいを持つ子どもと家族
 はじめに
 家族のライフサイクルとストレス
 きょうだいへの影響
 虐待の問題
 家族機能の回復や成長に向けた援助
 今後の方向性

6  児童虐待
 はじめに
 児童虐待とは
 しつけと虐待の違い
 対応件数にみる特徴
 要因
 歴史的経緯
 対応と介入
 課題

7  DVについて
 DVとは
 DVの歴史
 DVの現状
 被害後の行動
 DV支援の問題点
 被害者への影響と回復
 DV防止に役立つ視点

8  離婚・再婚?親が離婚した子どもの支援も含めて
 離婚の現状とその背景
 子どもにとっての親の離婚
 再婚の状況とその課題
 離婚や再婚を経験する子ども・家族に向けた支援

9  家族と貧困
 はじめに──家族と貧困
 貧困とは──絶対的貧困と相対的貧困
 見えづらい日本の貧困 ──子ども・母子家庭・老人の高い相対的貧困率
 貧困の世代間連鎖と悪循環
 貧困の連鎖の悪循環を断ち切るための施策

10  災害と家族
 はじめに
 理論的枠組み
 家族としての被災経験
 家族支援モデル
 今後の課題

11  非行・犯罪と家族
 はじめに
 家庭内暴力事例(再構成)
 家庭内暴力のメカニズム(本事例)
 夫婦間の暴力
 児童虐待(ネグレクトと身体的暴力)
 いじめ,仲間はずれ
 衝動統制の問題
 欲求の充足と情緒の安定
 親密な関係

12  高齢者虐待
 はじめに
 事例から見る高齢者虐待
 模擬事例から高齢者虐待の内容を考える
 高齢者虐待の現状と高齢者虐待防止法
 心理職に求められる高齢者虐待防止支援

? 家族療法の理論と技法

1  家族療法の歴史
家族療法の誕生──伝統的人間観の挑戦
家族研究から家族療法へ──研究成果と実践の相互作用
現代の家族療法──わが国における発展

2 家族療法の過程
 基礎技法 家族面接の基本
 はじめに
 家族療法の理論
 基礎技法 家族面接の基本
 家族面接の過程
 家族療法の技法

3  構造的モデル
 はじめに
 家族の構造と変化
 問題
 境界
 パワー
 ケース検討と介入プラン

4 多世代モデル(文脈療法)
 家族療法における多世代モデル
 文脈療法とは
 文脈療法における4つの次元
 文脈療法における家族の機能
 多方向への肩入れ(multidirected partiality)

5 コミュニケーションモデル
 コミュニケーションモデルの主要概念
 おわりに

6 解決志向ブリーフセラピー(Solution Focused Brief Therapy)?解決に光を当てる
 概略:SFBTとは
 歴史
 SFBTの基本
 ゴールについて
 例外を探すということ
 SFBTにおける「質問」
 コンプリメント
 SFBTのセラピストのスタンス

7  心理教育的アプローチ
 心理教育的アプローチとは
 心理教育的アプローチの歴史的背景
 心理教育的アプローチの実際
 まとめと展望

8 ナラティヴ・アプローチ
 ナラティヴと心理療法
 さまざまな「ナラティヴ・アプローチ」
 ポストモダン・セラピーとしてのナラティヴ・アプローチ

9 統合的アプローチ
 はじめに
 統合的エコシステミック家族療法の考え方
 統合的問題中心療法 (IPCT:Integrative Problem-Centered Therapy)
 おわりに

? 個別領域における家族支援

1 保育現場での乳幼児と家族の支援
 支援の対象
 保育現場での相談構造の特徴
 保育相談支援
 コンサルテーションの方法
 親子関係の修復につながるフィードバックのあり方

2  児童生徒に対する学校臨床における家族支援
 児童生徒に対する学校臨床──スクールカウンセラーの導入
 児童生徒への支援としての保護者面接
 保護者の不安に対する家族療法的アプローチ
 学校臨床における家族支援の実際

3 大学での学生相談における家族支援
 これまでの学生相談の家族とのかかわりと位置づけ
 学生・家族の変化と現在の大学事情
 学生支援の視点の転換──家族との積極的な関与へ
 学生相談に家族心理学・家族療法的視点から提供されるもの
 現在の学生相談実践の課題と家族支援の交点

4 社会福祉領域における家族援助
 子ども家庭福祉領域における家族援助の現状
 子ども家庭福祉領域における家族援助の課題
 労働者のストレスと産業メンタルヘルスケア

5 産業領域における家族支援
 産業メンタルヘルスにおける3つの予防と4つのケア
 職場復帰支援
 システムにおける支援者の機能役割
 システムズアプローチの活用
 産業メンタルヘルスケアにおける家族支援の重要性

6 医療現場における家族支援?他職種との連携から
 「見立て」にかかわる家族関係理解
 心理アセスメントに表れる家族関係
 医療機関における家族とのかかわり
 医療現場での他職種との連携

7  非行少年に対する家族支援
 少年非行をどのように理解するか
 非行少年の家族の特質
 家族支援の基本
 おわりに──逆説には逆説を

8 犯罪者への支援とその家族
 法改正による取り組みの変化
 「指導プログラム」による支援
 家族・社会との「つながり」という支援
 高齢犯罪者への支援
 加害者支援の課題
 加害者家族への支援

9 非行少年・犯罪者の社会復帰と家族
 非行・犯罪の促進又は抑止要因としての家族
 非行・犯罪の抑止要因としての 家族への実践的なはたらきかけ
 変貌する家族と今後の日本における少年非行・犯罪への対応のあり方

10 社会的養護
 社会的養護のシステム
 児童福祉施設の種類と家族支援
 社会的養護の家族支援

? 法と倫理

1  恋愛と結婚をめぐる法と倫理?婚姻,DV防止法,ストーカー規制法,離婚,夫婦別姓,事実婚,同性婚,国際結婚など
 婚姻
 夫婦別姓
 事実婚(内縁)
 同性婚
 離婚
 DV防止法
 ストーカー規制法
 国際結婚

2 出産と家族をめぐる法と倫理
 はじめに
 法における「出産」(出生)
 非配偶者間人工生殖
 性別の取扱いの変更審判を受けた者の場合

3 児童とその家族をめぐる法と倫理
 はじめに──倫理について
 守秘義務について
 児童虐待防止法の変遷
 子どもの最善の利益
 守秘義務を超える正当な理由
 通告義務
 早期発見努力の義務
 要保護児童対策地域協議会
 児童虐待への対応──まとめ
 発達障害──ライフステージに応じた支援

4 少年非行といじめをめぐる法と倫理
 少年非行の時代的推移
 攻撃性の質的変容と現代型いじめ
 いじめとは──いじめ防止対策推進法
 学校における法的アプローチと臨床的アプローチの協働

5 介護と家族をめぐる法と倫理?成年後見制度,介護保険制度,高齢者虐待,インフォームド・コンセント,年金など
 成年後見制度
 介護保険制度
 高齢者虐待
 インフォームド・コンセント
 年金

6 死と家族をめぐる法と倫理
 はじめに
 法における「死」
 尊厳死・安楽死
 相続・遺言

7 社会的弱者とその家族をめぐる法?貧困問題を中心に
 はじめに
 貧困の概念について
 貧困をめぐる法──生活保護制度の概要
 生活保護制度が家族との関係で問題となる場面
 おわりに

? 家族研究法

1  家族アセスメント
 はじめに
 家族アセスメントの概要
 まとめと課題

2  調査研究
 横断調査──「他の家族にも当てはまるのか?」 に答える手法
 縦断調査──「別の時期にも当てはまるのか?」 に答える手法
 実験的介入──「異なった条件にも当てはまるのか?」 に答える手法
 意義づけ──研究質問が価値を持つために

3 質的研究
 はじめに
 質的研究とは
 質的研究におけるデータ収集から分析,テクスト化まで
 おわりに

4 家族療法の理論・技法に関する研究
 ヴィクトリア大学グループによるコミュニケーション研究
 2者関係のコミュニケーション研究
 3者関係以上のコミュニケーション研究
 おわりに

5 家族療法の事例研究
 はじめに
 事例研究の意義
 家族療法の事例研究
 おわりに

引用・参考文献
索引
執筆者一覧

日本家族心理学会[ニホンカゾクシンリガッカイ]
編集

目次

1 家族とは
2 家族心理学の基礎理論
3 家族発達と援助
4 現代家族の特徴
5 家族療法の理論と技法
6 個別領域における家族支援
7 法と倫理
8 家族研究法