出版社内容情報
『自然保護教育の歴史と展開』、『自然保護運動と地域の学び』、『自然保護教育の到達点』、『自然保護教育の展望』のテーマで自然保護教育(自然の有限性に注目し、自然破壊を防ぎ、自然との調和に基づく、人類の恒久的存在を探求する教育及びそのための行動主体を形成する教育)を論じた。
はじめに
第1章 自然保護教育の歴史と展開
1 はじめに
2 下泉重吉の自然保護教育
3 中西悟堂と日本野鳥の会
4 金田平・柴田敏隆と三浦半島自然保護の会
5 東京教育大野外研究同好会(野外研)と会員たち
6 「自然観察会」の取り組み
7 自然保護教育のさまざまな取り組み
第2章 自然保護運動と地域の学び
第1節 「多摩川の自然を守る会」の活動に見る自然保護教育の成果
1 多摩川の自然を守る会
2 環境パートナーシップの構築
3 パートナーシップから環境ガバナンスへ
第2節 川辺川ダム問題における住民運動と環境学習の展開
─住民討論集会を中心に─
1 はじめに
2 川辺川ダム問題における住民運動
3 「住民討論集会」の展開過程
4 住民討論集会における環境学習
5 「熊本型民主主義」の成立
第3節 千葉の干潟を守る会・大浜清の軌跡
1 はじめに
2 個人史研究の方法論について
3 大浜清の個人史
4 大浜「なぜ」自然保護運動に関わっていったのか
第4節 高尾の自然保護運動
1 はじめに
2 運動の歴史的変遷
3 住民による自然保護の取り組み
4 圏央道建設と今後の自然保護運動の課題
5 自己教育運動としての高尾の自然保護運動
─コラム トトロの森、狭山丘陵の自然保護
第3章 自然保護教育の到達点
第1節 1970年代から80年代にかけての自然保護教育の方法論的模索
─日本ナチュラリスト協会の実践史より─
1 問題設定と方法……103
2 自然保護教育実践としてのナチュラリスト運動
3 自然保護教育の方法論をめぐる日本ナチュラリスト協会の実践
4 1970年代から80年代にかけての自然保護教育の方法論的特徴
5 社会教育・生涯学習実践としての1970年代から80年代の自然保護教育の到達点
第2節 環境教育としての自然観察会の再評価
1 自然観察会の成立過程と環境教育への志向性
2 「自然観察会」の野外活動と自然保護ゼミ
3 「しのばず自然観察会」の到達点
4 金田平と自然観察指導員養成理念の到達点
第4章 自然保護教育の展望
第1節 自然保護教育の視点
1 はじめに
2 今日の自然保護をとりまく状況
3 自然の持続可能な利用とは何か
4 東京教育大学野外研究同好会
5 日本自然保護協会の自然観察会
6 日本生物教育学会における自然保護教育
7 結論
8 おわりに
第2節 自然保護教育の展望
1 自然保護教育における観察と行為
2 自然保護運動に内在する教育力
3 自然保護教育と〈ローカルな知〉の可能性
目次
第1章 自然保護教育の歴史と展開
第2章 自然保護運動と地域の学び(「多摩川の自然を守る会」の活動に見る自然保護教育の成果;川辺川ダム問題における住民運動と環境学習の展開―住民討論集会を中心に ほか)
第3章 自然保護教育の到達点(1970年代から80年代にかけての自然保護教育の方法論的模索―日本ナチュラリスト協会の実践史より;環境教育としての自然観察会の再評価)
第4章 自然保護教育の展望(自然保護教育の視点;自然保護教育の展望)
著者等紹介
小川潔[オガワキヨシ]
東京学芸大学准教授。しのばず自然観察会代表幹事。博士(農学)。タンポポを中心とした外来種問題、地域環境教育
伊東静一[イトウセイイチ]
東京農工大学大学院博士後期課程。福生市民会館・公民館長。公民館事業として、身近な自然環境の中で、自然観察・自然体験活動などを企画実践してきた
又井裕子[マタイヒロコ]
東京農工大学大学院博士後期課程。指導者の自己教育過程についての研究、環境教育学、社会教育学
阿部治[アベオサム]
立教大学社会学部・大学院異文化コミュニケーション研究科教授。現在、持続可能な開発のための教育(ESD)の国連の10年を通じたアクションリサーチに従事
朝岡幸彦[アサオカユキヒコ]
東京農工大学大学院准教授、日本環境教育学会事務局長、博士(教育学)。食育・食農教育論、社会教育学(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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