出版社内容情報
古来「詞華集」の代名詞となるヨーロッパ詩文芸最大のアンソロジーの全貌がついに明らかに。学殖広い訳者による本邦初完訳(全4冊)。
内容説明
「詞華集」の代名詞となる、ヨーロッパ詩文学最大のアンソロジーがついにその全貌を現わす。本邦初完訳。
目次
第1巻 キリスト教エピグラム
第2巻 テーベのクリストドロスの銅像描写詩
第3巻 キュジコスの碑銘詩
第4巻 三つの詞華集への序詩
第5巻 愛の詩
第6巻 奉献詩
著者等紹介
沓掛良彦[クツカケヨシヒコ]
東京外国語大学名誉教授。1941年長野県生まれ。1965年早稲田大学第一文学部ロシア文学科卒業。1971年東京大学大学院人文科学研究科博士課程修了。文学博士。大阪市立大学講師、東北大学助教授、東京外国語大学教授を経て2003年退官(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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roughfractus02
7
花摘みに由来する詞華集(anthologia)を冠した本書は、ヘレニズム期のメレアグロス『花冠』から選ばれた詩を含むマケドニアルネサンス期のケラバス選集(散逸)、ビサンツ末期のプラヌデス詞華集、ケラバスの写本パラディン詞華集を校訂した18世紀の古典学者たちの詩の追加や注釈も加えたギリシア詩の集大成とされる。確かに、花を摘むように収録されたエピグラム中心の諷刺、警句、艶笑、謎解き等の短詩は、花を摘むように読める構成ではある。が、娼婦と男の会話詩が伝達役の奴隷を介している等、背後の歴史に出くわすことも多い。2022/07/08