目次
第1編 配色の基本型(対決型―激しい緊張と開放感を表す;穏対決型―穏やかな緊張と開放感を表す;三角型―すっきりした開放感を表す ほか)
第2編 配色の組み立て(色相差―大差は生き生きと開放的;明度差―小差は隠やかで優しくなじむ;色量―小色量は優しい上品さを表す ほか)
第3編 主役を引き立てる(中央に・大きく・強い色で―堂々と力強い;反対色―シャープに生き生きさせる;添え色―主役色は弱い色のままでも ほか)
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
姉勤
35
姉妹本の、巨匠に学ぶ構図の基本同様、コラージュ後の作品と対比を用いて説明する。色度、色相、明度、彩度、配色など、加えて原色や明暗、色の心理への影響は事ジェンダー絡みからクレームがつきそうではある(先進を持って真理とする感覚を持ち合わせてないので、知ったこっちゃないが)構図同様、無意識に印象されていたものが言語化される刺激と、一抹の寂しさも感じる。2021/12/11
Inuko
14
なぜか心ひかれる絵や、なぜか好きな色、心が落ち着く色合いがある。その「なぜか」を探りたくて本書を手に取った。名画と言われる作品と、その配色をいじった改作とを並べて示し、名画の配色の素晴らしい点をわかりやすく解き明かしてくれている。色相のそれぞれにはイメージがある。音楽の調性にもそれぞれにイメージがあり、色と音は似ているかもしれないと思った。私は美術館へ行くと、なんだかホッとするような、心のバランスがととのうような感じがする。それは、配色の心に及ぼす効果なのかもしれない。2021/10/13
ゆい
13
すごーい!分かりやすいし何より、これでこそ名画なんだと分からせてくれる本。私は特にルソーが色使いうまいと思っていたのですが、フェルメールとかも、ここをこう変えるとあら不思議こんなに魅力が変わるんだとびっくり。2015/03/15
viola
10
これは面白い!実際の名画と、それより色を濃くしたもの、淡くしたもの、トーンを変えてみたもの、正反対の色に変えてみたもの、明るくしたもの・・・・・・など、配色を変えてみたものを並べてあります。配色って難しそうだけれど、素人がこう見てみたって「絶対に、こっちの配色のほうがいい!」と分かるのが面白いのです。画家って、ただインスピレーションで描いているようだけれど・・・・・こんなにいろーんな法則?のようなものがあるんですね。このシリーズの「構図の基本」も読んでみます。2011/01/01
なおなお
9
絵画に関しては反対色くらいしか知らなかったので、こんなにたくさん色のテクニックがあるのか!と驚いた。世界の数々の名画に解説のために改作したものが並んでおり、名画の色遣いの巧みさがよく分かった。2022/12/15