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エレクトロ・ヴォイス―変声楽器ヴォコーダー/トークボックスの文化史

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  • サイズ A5判/ページ数 306p/高さ 22cm
  • 商品コード 9784906700325
  • NDC分類 763.9
  • Cコード C0073

内容説明

人はなぜ、ロボ声に挑み、ロボ声に魅せられるのか。ロックやテクノポップからファンク、ヒップホップを通過して、今や常識化した変声のトレンド。通信に暗号をかけるペンタゴンの武器がいかにしてポップ・ミュージックのロボット声に変わったのか。さまざまな時代と対象を往き来しながら電子声の歴史をたどり、その技術と文化を独自の視点で論じた一大クロニクル。

目次

第1章 音声に程近く
第2章 破壊不能音声
第3章 ヴォコーダー機密ネットワーク
第4章 火星では
第5章 宇宙の色彩
第6章 聖なる雷鳴のごときしゃがれ声
第7章 阻止
第8章 ベトナム、ヴァーボット、クリアー
第9章 あの娘の名前はヴードゥー・オン・ア・スティック
第10章 クール。誰かに聞かれない限りは
第11章 星を食らって、次の星へ
第12章 解凍

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

nizimasu

2
初期のエレクトロやヒップホップ、最近だとEDMやPerfumeに至るまで塚割るようになったボコーダー。その元を正せば、軍の通信用の暗号技術からスタートし、後の圧縮音声技術のプロトタイプになっていったという興味深い話から、エレクトロの黎明期に、いわずもがなのバンバータが出てくるなど、一見、脈絡もない出来事の数々が、ボコーダーという戦争と音楽という二つの側面が繋がるというおもしろさ。とにかく博覧強記な内容で圧倒いう間に読んでしまった。しかし、中身がかなり難易度も高め。英語だと読みやすいのかも2012/11/24

たいそ

2
初期のヴォコーダーは楽器ではなく軍事用通信機器だったというのが改めてわかった。楽器として使用されるようになって以降の話は少々読みにくかった。2012/07/13

unknown

1
単なる学術本だと思って読むとイイ意味で裏切られる。著者がヒップホップ系ライターということもあって、膨大な情報量が縦横に飛交う楽しい語り口でグイグイ読ませる。ビックリしたのは、かのソルジェニーツィンが特殊収容所にブチ込まれていたころに、スターリンの命でロシア製ヴォコーダーの開発に携わっていたということ。そのときの体験は彼の著書『煉獄のなかで』に書かれているようなので気になる。2015/03/11

tkdmsk

1
盗聴防止のために音声を暗号化する軍事目的でヴォコーダーが開発されたという掴みから始まり、その独特な音質が電子音楽からファンク、ロック、ヒップホップなどに応用されてきたという歴史。しばしばヴォコーダーと混同されるトークボックスはよりアナログな仕組みで、口蓋に激しい振動が加わるため頭痛やめまいの肉体的ダメージが相当なものらしい。クラフトワークやロジャー・トラウトマン(ザップ)からサン・ラ、ラメルジー、ジョンズン・クルー、作家のソルジェニーツィン(!)まで興味深いエピソード満載。写真や図版も充実で大満足。2012/08/17

arnie ozawa

0
ヴォコーダーは軍事暗号通信機器として開発された!スターリン、チャーチル、キッシンジャーからクラフトワーク、ニール・ヤング、ザップ、バンバータ、スコーピオを経てラメルジー(!!!!)に至る壮大なる機械的変声を巡る政治と技術とアートを横断する旅。声が変わり意味を失うように文章も時に混線し不可解となるもとにかく興味深い。何より、軍事用に開発された初期のヴォコーダーにはターンテーブルが付いていて16インチ(!)のレコードが必要だったと云う話は最高。2015/05/23

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