内容説明
世紀の末葉から21世紀への転換期にあたって、われわれはどのように生きて行けばよいのか。自然破壊から生命の操作に至るまで、国の内外における危機的な諸問題から人間存在の根本にかかわる様々な問題に至るまで、今日置かれている状況を明確に認識し、課題を克服するためにどうすればよいか。本講座はそのための基本的な知見を、各学問分野の最高の頭脳を結集して総合的に提供する。
目次
序 いま「生命」とは
1 ヒトにとっての生命(個と多様性―ヒトの生命とは;脳の働き―生物とヒト;ヒトの生命は特別か―遺伝子から見たヒト)
2 生命の諸相(生命の起原―物質からの分子進化;分子の立場から生命を見る―生存の問題へのアプローチ)
3 生物・人間・コンピュータ(人間性の起源―霊長類と人間の間;コンピュータとしてみた生命―発生・形態形成・知能;新しい情報処理体系をめざして―バイオコンピュータの必要性とその実現への道;機械のことば、人間のことば)
4 多様性と秩序
5 科学と宗教における生命観