出版社内容情報
19世紀末のスーダンで起きたマフディズム(イスラーム救世主運動).この運動に注がれる多様なまなざしの比較対照を通してオリエンタリズムを批判し,今日その継承者を自認する人々の生活を人類学的遠近法のなかに位置づけ,民族と宗教復興時代の意味を探る.
内容説明
19世紀末スーダンで起きたマフディズム(イスラーム救世主運動)。この運動に注がれる多様な眼差しの比較対照を通してオリエンタリズムを批判し、継承者を自認する人々(マフディスト)の生活を人類学的遠近法のなかに位置付ける。
目次
1 マフディズム、そしてスーダン
2 一九世紀のマフディー運動―さまざまな眼差しのなかで
3 20世紀のマフディスト―フィールドでの経験を通して
4 マフディズムと「土着主義運動」―「現在」の人類学にむけて
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
印度 洋一郎
4
19世紀、スーダンに出現したマフディー(いわゆる救世主)による世直し運動マフディズムを、その歴史や思想的背景から読み解き、著者の現地フィールドワークによって、現代(90年代)もスーダン社会に根を張る姿も見ていく。ヨーロッパ勢力の植民地化の伸展と共に、世界各地でそれに対抗して発生した現象「土着主義運動」との関連で、マフディズムを考察。余り知られぬスーダンの歴史や社会がわかる、貴重な本。2017/06/24
thuzsta
0
中東より外でのイスラームについてよく知らなかったがこういうイスラームになっていたのか。2012/01/28
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