出版社内容情報
世界最強の帝国主義国であり,最大の帝国領土の支配国であったイギリスが,その支配の「代償」として現代にまで抱え込んでしまった「帝国意識」とは何か.第1次・第2次大戦期を軸に,フォークランド戦争・人種問題にまでその視野を拡げ,帝国崩壊の過程を追う.
内容説明
本書は、「帝国意識」のあり方が最も可視的になる戦争期を考察の中心にすえつつ、今世紀の帝国崩壊の過程におけるイギリスの人々の「帝国意識」の内容と力とを、その批判者の姿もあわせて描こうとする試みである。
目次
第1章 帝国支配の後遺症―フォークランド戦争
第2章 強いられた解体―帝国崩壊の軌跡
第3章 支配する民―戦争・民衆・「帝国意識」
第4章 「帝国意識」の呪縛と抵抗
第5章 「中心」の中の「周縁」―スコットランド、ウェールズと「帝国意識」
第6章 「黒いイギリス人」とイギリス社会
終章 「帝国意識」と現代