蘇るパレスチナ―語りはじめた難民たちの証言

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蘇るパレスチナ―語りはじめた難民たちの証言

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  • サイズ B6判/ページ数 320,/高さ 19X13cm
  • 商品コード 9784130250764
  • NDC分類 209.6
  • Cコード C1322

出版社内容情報

異郷にあってパレスチナ難民は,かつて彼らが生活を営んだ土地に,祖国を思い描いた.彼らは,シオニストの「国作り」を支える〈近代の論理〉を嗅ぎとった.そして,彼らの,過去の,祖国を守る戦いに,今日のパレスチナ解放闘争を重ねて考える.

内容説明

パレスチナの人々は、誰によってなぜ、難民化を余儀なくされたのか?人々は、アラブ世界の“混住の論理”こそが、パレスチナ再生の道と信じ、難民キャンプを拠点に「祖国」回復の闘いに立ち上がる。―それは、帝国主義とシオニズム、冷たいアラブと「国際政治」が作り上げた「中東和平」の虚妄性を告発する闘いでもあった。新しいパレスチナ現代史の誕生。

目次

序章 難民キャンプの原風景
第1章 パレスチナについての証言(1948年の村の戦いとの脱出;老人の抵抗の背景)
第2章 反乱に立ち上がるアラブの民衆(ジハードのもとでの民衆結集;ファルハーンの村からの眺め;立ち去ったアラブ農民;ユダヤ人入植者とアラブの間の“溝”;貧民街のジハード宣言)
第3章 ユダヤ人の友との別れ(ユダヤ人との平和;ユダヤ人の友との別れ;シオニズムの正体;アル・マンシーヤの最期)
第4章 遠ざかる祖国(遠ざかる祖国;大人たちの熱狂;隣のウンム・イスマーイール;ファワーズ少年の難民体験)
第5章 蘇るパレスチナ(蘇るパレスチナ人の抵抗;難民キャンプの革命模様)
エピローグ―パレスチナは蘇る

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

印度 洋一郎

2
1930年代の委任統治領時代から、1948年のイスラエル建国、そして1970年代のPLOの台頭まで、パレスチナ人の証言を当時の資料で検証した。委任統治開始時から、宗主国イギリスが一貫してユダヤ人入植を進めながら、政策としてパレスチナ人へ行っていた"地上げ"。1930年代後半、イギリスとユダヤ人達の差別に立ち上がったパレスチナ人の大反乱とその挫折。そして、イスラエル建国による故郷喪失と、周辺諸国へ逃れての難民生活など、パレスチナ人の視点での中東現代史が貴重だ。レバノン南部とパレスチナ人との関係も初めて知った2016/09/03

0
イスラエルとパレスチナ難民による争いはずっと宗教によるものだと思ってきた。が、違った。そもそも元々パレスチナに住まう人々はイスラムもユダヤもキリスト教徒も関係なくその地に住まうアラブ世界の住人だった。国も宗教も関係なく隔たりもなく往来する自由な場所であったのに、「宗教」というカテゴリーで枠組みされた事により土地が奪われ争いが生じた。宗教が悪いのではなくて、枠付けた事が問題なのだと。信仰する宗教は違えど仲の良かった少年たちがシオニズムによりあっけない終わりを迎えてしまう話が印象に強く残っている。2017/10/01

crazy

0
アラビア語文献を駆使しパレスチナ民衆の歴史を綴った未だ数少ない本。2008/03/01

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