出版社内容情報
エリザベス朝演劇を代表する劇作家5人の代表作を小田島雄志の個人訳で紹介する戯曲集。【全巻内容】1 クリストファー・マーロー『マルタ島のユダヤ人』『フォースタス博士』2 ベン・ジョンソン『ヴォルポーネ』『錬金術師』3 ジョン・ウェブスター『白い悪魔』『モルフィ公爵夫人』4 シリル・ターナー『復讐者の悲劇』『無神論者の悲劇』5 ジョン・フォード『あわれ彼女は娼婦』『心破れて』
内容説明
悲惨なシーンを通し、人生の虚無をえぐり出すジョン・フォードの世界。兄・妹の近親相姦を描き、衝撃を与えた『あわれ彼女は娼婦』と『心破れて』の代表二作を収める。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
傘緑
43
「…人間世界に伝わるつまらないことば、因襲的な形式、つまり兄と妹であるということが…ぼくのあいだの障害にならねばならないのですか?ぼくたちは同じ父親をもち、同じ胎内に生をうけた、だからこそぼくたちは、生まれながらいっそう強く結ばれている」柴田元幸が編訳した『夜の姉妹団』の中に、アンジェラ・カーターがこの呪われた戯曲を下に描いた同名の短編が収録されている。その冒頭に柴田元幸がフォードの原作にふれて、近親相姦で結ばれた兄妹の禁忌の愛が、性愛と流血に彩られたこの戯曲の中で、唯一愛の純粋さを感じさせると語っている2017/04/08
瑛
0
「あわれ彼女は娼婦」のみ読みました。実の兄妹でありながら愛しあう二人。結末まであまり共感のできない悲劇でした。2011/03/28
ささづけ
0
「あわれ彼女は娼婦」のみ読了。愛し合う実の兄妹の話だけど、冒頭からフルスロットルで話が始まっているのでなかなか追いつけない部分もあり。芝居でみるとまた印象が変わりそうではある。2021/05/26