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サイバネティックスはいかにして生まれたか (新装版)

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  • サイズ B6判/ページ数 271,/高さ 19cm
  • 商品コード 9784622051053
  • NDC分類 289.3
  • Cコード C1040

内容説明

本書は著者の『神童から俗人へ―わが幼時と青春』につづく、第二の自伝的回想記である。成人後の、人間としての、また科学者としての年月を回想、記述したもので、年代的には前著とやや重複する部分、MITに定職を得た頃から第二次大戦を経て、1955年頃まで、その約後半生に及んでいる。

目次

数学者としての門出
ストラスブールにおける一九二〇年の国際数学会議
地固めの時代―一九二〇‐一九二五年
海外旅行の頃―マクス・ボルンと量子論
グッゲンハイム研究員となり、新妻とともにヨーロッパへ
生長と進歩の歳月―一九二七‐一九三一年
非公式のケンブリッジ大学講師
帰国―一九三二‐一九三三年
戦争を予言する声―一九三三‐一九三五年
中国と世界一周〔ほか〕

著者等紹介

ウィーナー,ノーバート[ウィーナー,ノーバート][Wiener,Norbert]
1894‐1964。ポーランドに生れ、アメリカに渡ったユダヤ人の言語学者レオ・ウィーナーの長子として生れた。天才肌の父のもとで知能早熟児として出発した彼は、9歳でハイスクールに特別入学し14歳でハーヴァード大学に入学、18歳で数理論理学の論文で学位をとる。まもなくイギリスに渡りケンブリッジ大学でバートランド・ラッセルから数理哲学と数学を学び、ついでゲッチンゲン大学にも学び、帰米して1919年マサチューセッツ工科大学講師、34年以後同大学の数学教授。30年頃から神経生理学者と共同研究に従事し、計算機械も生物における神経系も同じ構造をもつことを認めその数学的論理としてのサイバネティックスを創始する

鎮目恭夫[シズメヤスオ]
1925年東京に生れる。1947年東京大学理学部物理学科卒業。科学思想史専攻、科学評論家
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

roughfractus02

7
本書は『神童から俗人へ』の続編にあたる自伝である。20代になり、ケンブリッジでラッセルに師事した数学者は第二次大戦時、MITとハーバードで飛行機を迎撃する高射砲の性能をめぐる通信技術、高速計算技術、レーダー技術に関わり、通信と制御の問題に取り組んだ。そこに戦後中国での講演時に得た発想から学習の問題が加わる。すでにベルタランフィが生物構造からモデル化したシステムは循環的だったが、フィードバック概念を得た著者は、工学分野で自己の挙動を学習する機械にこの循環性を導入し、その研究領域をサイバネティクスと名付けた。2021/10/25

slip001

1
ウィーナーの「神童から俗人へ」から続いて読んだ。「神童から俗人へ」と比べてこれは数学的な内容が多く、今尚色褪せないサイバネティクス創始者としての思想や数学観、自然観が多分に含まれている。数学に満足することなく物理、電子工学、情報理論、果ては神経科学まで開拓した広い教養をもつウィーナーだからこそ、サイバネティクスを創始することができたのであろう。そこまでに至る道が事細かに書かれている。また、歴史的な数学者の人となりが(もちろんウィーナーの視点で)書かれており、面白い。何度も読み返したくなる本の一つ。2013/07/19

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