出版社内容情報
宮本 常一[ミヤモト ツネイチ]
著・文・その他
目次
第1部 郷土の歴史―東和町・郷土大学講義録(考古学の目で郷土をみる;古代国家と近代日本;浜と塩と海人と ほか)
第2部 大島史話(屋代物語;島末夜話;大島源平盛衰記 ほか)
感想・レビュー
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きいち
33
死の前年、郷里大島で創設した郷土大学での講義録と、大島民報など地域で連載した史談を収める。◇講義録は地元の青年たちが聴衆だからか、もし他者としてここの山を見たら怠け者のムラと思っただろう、外しか見てない、郷里に何もしてこなかったことを悔いている…と、とにかく率直。そして成功事例を紹介し、われわれにもそれができるはずです、と〆る。やはり宮本。◇史談で面白いなと思うのは、臆病者の武士や卑劣な海賊の話を紹介しているのだが、読み手に確実にその子孫がいるということ。僕らが一般の日本史読むのとは訳が違う。その濃密さ。2018/01/09