内容説明
本書は、ソーシャルワークの研究で知られる著者が、長年にわたってソーシャルワークの実践理論の生成と発達に関して発表してきた多数の論考のなかから選び取って編集したリーディングスである。リッチモンドやレイノルズ、竹内愛二などの研究者の業績を跡づけながら、現在のシステム・アプローチやエコロジカル・アプローチに及ぶソーシャルワークの実践理論が、どのような背景と要因を基にして、いかに多くの先駆者による苦闘をとおして発展してきたかが明らかにされている。
目次
第1章 アメリカにおけるソーシャルワークの成立過程
第2章 メリー・リッチモンドの思想と生涯
第3章 『社会的診断論』以降におけるケースワークの動向
第4章 アメリカにおけるケースワーク発達の基調―レイノルズの基軸をとおして
第5章 ケースワーク論の展開―その心理主義への偏向の克服を中心として
第6章 ケースワークの理論的基盤をめぐる回顧と展望
第7章 社会福祉実践活動における方法の統合化―その具体化をめぐる課題
第8章 社会福祉実践における社会的支援ネットワーク・アプローチの展開
第9章 社会福祉実践におけるパラダイム転換の動向―生態‐システム論的視点を中心にして