感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
またの名
7
医師なのに作家ジッドやジョイスにブルトンや画家ダリとも若くして親交し、ピカソを診てたというドン引く程の行動力の化身。夢が表現する願望の重視ではなく例えば試験に合格した夢なら、なぜこの試験会場であって他ではないかの細部に願望こそが隠そうとする欲望を探るフロイトの洞察を、見逃さず再強調する精神分析家のイラスト多め解説。学生運動に靡かなかった点より運動参加者から支持され大学当局から排除された点に触れ、苦痛の反復で得られる享楽を言語と分けて考えていく変遷や父の名からサントームへの移行等も載せた、充分過ぎる情報量。2024/03/25
ルンブマ
4
いま改めて入門書で良いと思うのは、イギリスのラカン派精神分析家であるダリアン・リーダーの、この『ラカン (FOR BEGINNERSシリーズ)』だと個人的には思います。他のラカン本のように陰々としてないし、ラカンはそもそもシュルレアリストであることを唯一強調していますし、文章よりも絵の方にページが割かれてますし。専門用語の解説も比較的分かりやすいと思いますし。2023/01/11
issue
1
毎ページにイラストが掲載。冒頭には、「イメージに御用人」との注意書きが（笑） ラカンについては、ぼんやりと知っている程度で挑んだが、全体的に読み易かった。しかし、フロイトやシュルレアリスムの知識が無いと、読み進めることは難しいかも。私はこの2つを好んで勉強したお陰で読めた。 後半は少し駆け足だった。もっと知りたい人は別の書籍を読んでね☆ という感じ。まぁ入門書としては丁度良い。2016/04/30
スイスイ
1
在学中、何かと利用してきた資料のひとつ イラストは多いけど、理解の手助けというより分かりにくさを助長しているように見える 精神分析が、デカルトの「我思う故に我あり」と対極の位置にあるという話を含め、訳者のあとがきが良かった。2015/03/29
まめ
0
絵がページのほとんどを占める本。ラカン初心者の私には、かたわらに「精神分析事典」を置いて、わかりにくい概念を調べながら絵で理解するという方法で意外と勉強になった。2013/03/05
