- ホーム
- > 和書
- > 文芸
- > 海外文学
- > その他ヨーロッパ文学
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
singoito2
6
新約聖書の成立時期に人びとは何を読んでいたのか?という興味からこの叢書の「エチオピア物語」を読んだときに、ついでに読みたいと思っていた本。ロマンスあり、サスペンスあり、スペクタクルありのハリウッド映画ばりのハラハラドキドキの連続なんだけど、それが盛り上がるほど、なんだか手の内が透けて見える陳腐な仕掛けの連続という印象も強くなって・・・古代から現代まで人間って変わんないんだなぁ、とシミジミ思いながら読んだのでした。2022/10/04
きりぱい
6
面白かった。ハッピーエンドだろうと思っていてもすれ違う愛憎話がも~じれったい。美男美女として愛の神エロスに結び付けられた二人だったけれど、美女カッリロエを争っていた金も地位もある男たちが黙っちゃいなかった。嫉妬の罠に簡単に引っかかり、足蹴にした時点で、カイレアスありえない!と言いたいところだけど、相手か死しかない二人の愛は限りなく深かった。序盤の展開の早さに驚くどころか、ころげおちた運命は、救いの手でさえ禍となって襲いかかるほどの猛烈な展開。それも人間離れしたカッリロエの美しさのせいというのだから、もう!2012/10/24
刳森伸一
2
まさに「美し過ぎる」美女カッリロエと、そのカッリロエと相思相愛の美男子カイレアスとのすれ違い冒険活劇。カイレアスがかなり情けない役回りをするので、カッリロエに同情し、カレイアス恋敵役のディオニュシオスを応援したくもなる。が、後半カッリロエは突然勇ましい男に変身するので、侮れない。2015/06/12