内容説明
現代のサービス労働は、労働力の生産・再生産に必需的な生産的労働であり、その成果・サービスと共に経済と社会の根幹に据えられる。サービス労働論争から得たこの結論を以って、サービス労働の価値形成性とサービスの本質と所在、サービス商品の所有、等の論争的諸難題を超克し、現代サービスの役割を捉える基礎を構築する。
目次
第1部 理論的展開(現代サービス経済論体系への序言―課題と方法;サービス経済論争の概観―サービス概念を中心に;集団的サービスの価値形成;労働力の再生産と賃金の本質―セルフサービス労働の役割;価値と価格の規定関係―2つの価値と3つの価格 ほか)
第2部 論争的展開(「サービス=サービス労働説」の破綻と原因―金子ハルオ氏の見解の到達点;サービス経済論の方法をめぐって―刀田和夫氏の見解を中心に;サービス商品の所在と所有―刀田和夫氏の諸説をめぐって;サービスの労働説と生産物説―原田実氏の刀田見解批判に寄せて;サービス生産、等のもう1つの理解―川上則道氏の見解をめぐって ほか)
著者等紹介
斎藤重雄[サイトウシゲオ]
1937年福島県に生まれる。日本大学大学院修士課程修了。専攻は経済理論。日本大学経済学部教授・経済学博士
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