内容説明
同時代人F.グイッチァルディーニの知られざる不朽の傑作『イタリア史』全20巻の第1巻と第2巻と訳出。近代ヨーロッパ国際政治の開幕を告げるイタリア戦争の、詳細にしてダイナミックな歴史。シャルルのイタリア侵入、ボルジア家の野望と挫折、教皇ユリウスの冒険、フランソワ1世と皇帝カールのパワー・ゲーム、迫りくるトルコ帝国の脅威、パヴィーアの戦い、ローマの劫略など、息をのむ面白さ。
目次
本書の狙いと目的
一四九〇年前後のイタリアの繁栄
ロレンツォ・デ・メディチの政策とイタリアの君主たちの平和への願い
君主間の同盟とヴェネツィア人の野心
ロレンツォ・デ・メディチの死
教皇インノケンティウス八世の死とアレクサンデル六世の選出
ピエロ・デ・メディチのフェルディナンド・ダラゴナに対する友好的な政策とロドヴィーコ・スフォルツァの最初の恐れ
フランチェスケット・チボ、ラツィオの城塞をヴェルジーニオ・オルシノに売却する
教皇の怒りとロドヴィーコ・スフォルツァの煽動
ロドヴィーコと教皇はピエロ・デ・メディチをフェルディナンド・ダラゴナとの友情から引き離そうとする〔ほか〕
著者等紹介
末吉孝州[スエヨシタカクニ]
1935年、東京生まれ。早稲田大学大学院博士課程修了。専門はヨーロッパ近代思想史および精神史。鹿児島短期大学教養科教授を経て、現在、就実女子大学文学部史学科教授。この間、鹿児島大学(教養部、法文学部)、鹿児島経済大学、富山大学(教育学部)、吉備国際大学講師を歴任
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