内容説明
全共闘からオウムまで。全共闘運動の衰退、ソ連邦の崩壊以降、座標軸を失った若者たちの多くが新興宗教へ走った。政治の腐敗、連鎖する少年犯罪、荒廃の度を増す日本社会に、“宗教”は必然なのか。伝統的宗教から新宗教まで多角的にその本質を究明する。
目次
第1部 宗教と現代社会(阿片を必要とする社会―宗教の生命力と現代;科学のパラダイムと宗教のパラダイム;恐怖政治と宗教反動の時代を生きて―ベルリンにおけるヘーゲルとシュライアーマッハー ほか)
第2部 共同体、ナショナリズムと宗教(宗教とポストモダン;日本人の死の風景;日本人の死生観 ほか)
第3部 ポスト全共闘における新宗教(新興宗教と終末思想;連合赤軍とオウム真理教―どこまでがフレームアップなのか;麻原彰晃の観念的倒錯 ほか)