出版社内容情報
思想、文化、芸術など、人間および広義の社会の観点からロシアとソ連の歴史に再接近する。社会と人間の革新を志向する政治権力と、それに向き合う社会との相互関係を軸に、革命とそれが生み出した新たな世界の変転を描き出す。
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ポルターガイスト
3
文化的視点から描くソ連史。このシリーズは全部切り口が新しくて本当に感心させられるがこの巻もすごい。ジェンダー,ロシア・アヴァンギャルド,社会主義リアリズム,科学,クラシックとバレエ,小説,映画,テレビなど。科学のパートは事前知識がなく正直つらかったが,そこを乗り越えた先にある3部がいちばん面白い。当たり前のことやけど,いくら悲惨なテロルの過去があっても,硬直的な政治体制の下で暮らしていても,そこにいる人間はそれを横目で笑い飛ばして懸命に生きてるんやなあ〜と思います。こう思えるのも文化史の力。2021/10/29