内容説明
世界の人々はどのように子どもに名前をつけているのでしょう?どこでも名前は「姓」と「名」の組合せでしょうか?古代から現代にいたる世界の地域、言語、神話、物語について、名前の仕組みやこめられた意味を一〇〇のエッセイで紹介。想像もできないような起源や慣習、歴史との意外な関係。『岩波世界人名大辞典』から生まれた楽しい読み物。
目次
1 古代のひとびと
2 名前の仕組みと形
3 姓はどこから?
4 歴史を遡る
5 名付けの想い
6 いくつもの名前、変わる名前
7 歴史の中の名前
8 多言語社会では
9 名前にまつわる習俗
10 神話・伝承の中の名前
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
へくとぱすかる
56
日本でよく知られている国では、日本と同様、姓と名の組み合わせが多いので、ついそれが、世界的なスタンダードだと思いがちだ。ここに書かれたように、家族・家の名前を名乗らずに、自分の名と父親の名の組み合わせを名前にする例がすごく多い。また自分の名だけである例がミャンマー。「アウンサンスーチー」さんは「アウンサン家のスーチー」さんではない(全体で彼女の個人名)、というのには驚く。また読んでいくと、世界的にも「姓」を名乗る習慣は決して古くからのものとは言えず、日本がそんなに遅かったわけでもないらしい。文化は多様だ。2022/06/17
Tadashi_N
36
苗字が存在しない国が思ったより多い事を、初めて知った。2017/09/09
きいち
35
なんとも楽しい100のコラム集。国あり地域あり、古代に神話の世界に指輪物語まで、とにかくネタ重視でそれぞれ専門とする著者により書かれたもの、我々が普通に名前と考えている姓・名(および名・姓)がどれだけ偏った形なのかを思い知らされる。一つ一つは短い文章だが、なんだか学問の力、って感じ。2019/08/07
ふろんた
27
世界の人の命名規則に様々な研究者が考察。姓名があることって、主流とまでは行かないのか。苗字のつけ方って結構雑なものが多いんだな。2016/06/11
こぽぞう☆
20
世界各地の名前についてのコラムを集めている。図書館本なのでそういうわけにはいかないけど、海外の古典など読むときに側にあると便利かも。2016/07/01