出版社内容情報
1996年以降、美術家が表現した今の姿
現在の世を映す鏡としての「現代美術」は、「いま・ここ」への鋭い言及、さらには警鐘とともに、未来への希望の架け橋の役割も果たします。阪神大震災、オウム真理教の事件が顕在化した1995年以降の現代美術をあつかう本巻は、ポストバブルの「負」の世を背負いながら、一方で表現の成熟が希望の様相を呈する時代を対象とします。草間彌生、村上隆、杉本博司、森村泰昌らグローバルに展開するアーティストを追いつつ、混沌とした時代相のなかで、何を表現するかを日々悩みながら、「今」の実相を表現し、果敢に表現し続ける美術家群像を紹介します。美術家は今の世の中をどのように受けとめ、表現し、そして、何を未来に託したのか。絵画、彫刻のみならず、工芸、写真、建築、デザイン……、時代を捕らえるのに多様化する表現形式を踏まえ、今の実相と未来への希望を多くの作品を通じて描き出します。また、東日本大震災に直接関わる美術表現も巻末に特集し、未だ閉じることのない「日本の現代美術」に未来を託します。
山下 裕二[ヤマシタ ユウジ]
著・文・その他
内容説明
阪神淡路大震災までの第19巻を受け、経済が停滞し、東日本大震災を経験した日本で美術はどのように展開したのかを紹介する。世界に活躍の場を求めた草間彌生、杉本博司、村上隆から、挑戦しつづける若手作家まで幅広く取り上げ、日本美術の二〇年を振り返り、いまだに見ぬ新たな美術に未来を託す。
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