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NHKスペシャル 日本人はなぜ戦争へと向かったのか〈上〉

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  • サイズ B6判/ページ数 250p/高さ 19cm
  • 商品コード 9784140814635
  • NDC分類 210.75
  • Cコード C0095

内容説明

新たに見つかった膨大な証言・資料から浮かび上がる太平洋戦争へと至った「本当の」道のりとは。大きな反響を呼んだ「外交」と「陸軍」を収載。第一線の研究者による解説も充実。

目次

第1章 外交―世界を読み違えた日本(“外交敗戦”孤立への道;一九三〇年代日本を支配した空気;外交に活かせなかった陸軍暗号情報 ほか)
第2章 陸軍―戦略なき人事が国を滅ぼす(巨大組織“陸軍”暴走のメカニズム;陸軍を狂わせた人事システム;日本が陥った負の組織論 ほか)
陸軍暴走の連鎖
なぜ、日中戦争をとめられなかったのか

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

たまきら

36
読みながらくらくらするほどの既視感を覚えた。全員が手探りの状態なのに、最初はおずおずと、そして一気に「戦争」へと向かっていく。そこには対話の断絶があり、強烈なまでの自国愛と他の意見を軽視する風潮がある。くらくらするほどの既視感。そして、絶対気づいているだろうにそのことに向き合っていないNHK取材班…。現在と比較してほしいと強く感じた。ドキドキしながら下巻へ。2021/05/13

白義

21
世界の潮流を読み違え、救いの糧となった相手からのシグナルも読み逃し楽観認識に支配された外交、極めて優秀だが大局観なきエリートが小さな組織の論理に自閉した結果暴走を招いた陸軍と、最新の軍事史研究による発見を元に満州事変以降の戦禍の渦へいかに日本が向かっていったかを描いたTV番組の書籍版。TVでは盛り込めない専門家インタビューがフル収録、経営学や行動経済学の知見も交えた力作である。陸軍の暗号解読技術が極めて優れたものだったのに、その情報のほとんどが首相には入っていなかったというのは衝撃的。ポイントが的確な編集2015/12/22

Shintaro

20
今月のテーマにぴったりなタイトルである。新潮文庫版では「陸軍・外交編」。満州事変、リットン調査団、国際連盟脱退、日独防共協定、そこに至る道にもいくつもの選択枝があったんですね、歴史にifはないけれど。そして陸軍では永田の暗殺、2.26事件、荒木陸相の就任と下剋上。陸軍はガバナンスが効いてなかったんですね。統帥権と外交権の一元化も。ひるがえって、現代ではどうだろうか。シビリアン・コントロールが効いている?薄ら寒い現状しかない。完璧な体制など、昔も今も存在しない。その中で、せめて考え続けることだけはしたい。2015/08/08

Kuppa

15
日本がなぜあの戦争を始めてしまったのか、後の世代として、ちゃんと知っておかないといけないという思いが最近強くなっているのは、次世代を育てる歳になっているからか。上巻は、外交と陸軍について。特に、自分も会社という組織の一員として、陸軍の組織としての暴走はどうやったら止められたのか、自分が最中にいたら巻き込まれ、流されてしまわなかったか、読みながら考えてしまった。当時の音声や証言、学者の見解等が盛り込まれていて、よく取材されている。下巻も読み進める。2022/01/21

skunk_c

15
日中戦争~アメリカとの戦争に向かうプロセスを、外交と軍部に分けて考察している。外交が軍部の情報を利用できず、変化する国際情勢に対応しきれなかったことや、「統帥権の独立」により軍の独走を政府が制御できなかった点が強調される。もちろん2・26のようなクーデタが大きな影響を与えた訳だが、どちらかというと組織論重視。その中で菊澤研宗氏は行動経済学の視点から軍の官僚制を考察するが、理論先行で実証に乏しく、結論ありきの印象が残る。これでは唯物史観と同じではないか。やはり理論と具体の実証が合わさって説得力を持つと思う。2018/02/17

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