内容説明
グローバル化し、さらに国際化し、中国と日本をつないだコスプレ文化研究のフロンティア。中国にバックグラウンドを持つ若き気鋭の論者が、比較文化論・国際関係論・若者論・メディア論・現代中国論を横断する新しい視点を提供する。
目次
第1章 コスプレ文化の形成と発展(中国語圏におけるコスプレの展開;中国におけるコスプレの芽生えと初期コスプレ大会;コスプレのシニフィアンの変遷)
第2章 情報化されたコスプレとコスプレ大会の国営化(国家文化企業の成立と国営のコスプレ大会;中国のコスプレとその仕組み;コスプレの素材を提供するリソース)
第3章 動漫産業の一環と化したコスプレ(「5155計画」の実施と失敗;中国動漫産業の構築;動漫産業の一環としてのコスプレ;変化したコスプレ)
第4章 海を渡ったコスプレイヤーたち(個人的移動によるミクロの交流;日本版国営コスプレ大会―世界コスプレサミット)
著者等紹介
化濱[カヒン]
1984年中国(北京)生まれ。2006年北京外国語大学英語学部英語学科卒業。2007~2009年東京大学大学院教育学研究科比較教育社会学コース研究生。2009年同コース修士課程入学。2011年同コース修士課程修了(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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富士さん
3
中国からの留学生の修士論文。正直、分析理論も方法論もなく、研究としては浅いように思います。どちらかというと、中国コスプレ史と現状のルポといった感じです。しかし、本書でも触れられているように、コスプレ研究の蓄積は絶無で、日本でもこのレベルの報告すらあまり見ないことを考えると、十分最先端の成果であると言っていいでしょう。本来衣装とは人間社会の根本に関わる重要な意味があり、多くの蓄積があります。それがサブカルとして発現したらどのような性格を帯びるのかは興味深いことで、まだまだ突き詰める価値のある対象です。2022/04/13
GEO(ジオ)
3
非常に面白い。中国のコスプレが日本のコスプレとはすでに別の物になっているのは知っていたが、コスプレイヤーがスターのようになっていたとは!2013/05/29
GEO(ジオ)
1
再読。世界コスプレサミットでの、各国のコスプレイヤーのパフォーマンスの話、コスプレ一つとっても文化の違いが出てくるんだなあ。2013/09/06
ガス欠
0
メディア戦略の重要性のわかる一冊。 AKBと中国コスプレイヤーの成り立ちと流行は同義2013/03/13