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現代中国女工哀史

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  • サイズ A5判/ページ数 459p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784560080498
  • NDC分類 366.38
  • Cコード C0036

内容説明

よりよい暮らしを夢見て村を飛び出し、広東省の工業都市に出稼ぎに出た若き女性労働者たち―。「世界の工場」で働く彼女たちのたくましくしたたかな生きざまを等身大の視点で描いた傑作ドキュメント。

目次

第1部 都市(村を出る;東莞市;貧しいまま死ぬのは罪悪;職業紹介所;ファクトリー・ガールズ ほか)
第2部 村(村;一族の歴史家;華南モール;恋と金;皇帝の墓 ほか)

著者等紹介

チャン,レスリー・T.[チャン,レスリーT.][Chang,Leslie T.]
中国からアメリカへ移住した両親のもと、ニューヨーク市郊外で育つ。ハーバード大学卒業後、チェコ、香港、台湾でジャーナリストとして活躍。その後、『ウォールストリート・ジャーナル』の北京特派員として中国に10年間滞在。現在はフリーのジャーナリスト・作家として執筆活動を続ける。アメリカ・コロラド州在住

栗原泉[クリハライズミ]
1965年、米国セント・メリー大学卒業(英語・哲学専攻)。エンサイクロペディア・ブリタニカ日本支社編集部勤務を経て、翻訳業に携わる

伊藤正[イトウタダシ]
1940年、埼玉県生まれ。東京外国語大学中国語科卒業。65年、共同通信社に入り、香港支局長、ワシントン支局員、北京支局長などを経て、編集局次長、論説委員長を歴任。2000年、産経新聞社に移り、同年12月から中国総局長兼論説委員。2度の「天安門事件」を現場で取材した唯一の西側記者として知られる。09年、著書『〓(とう)小平秘録』(産経新聞出版)で日本記者クラブ賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

katoyann

19
広東省の工業都市、東莞市で働く2人の若い女性への取材を中心として、出稼ぎ労働者の意識と工場労働の実態に迫ったルポ。タイトルから過酷な工場勤務の実態を告発する社会派ルポを想像していたが、外資企業が集中する現在の中国の都市で一攫千金を夢見て村から移住してくる若者のリアリティに迫るという内容だった。マルチ商法や自己啓発ビジネスに身を投じていく女性の姿は、騙されたという単純な話ではなく、そもそも初職の工場の貼り紙にある文言が自己啓発的であり、山師的な資本主義に飲み込まれていく社会を反映しているのだと分かる。2024/01/22

ばんだねいっぺい

19
前半の出稼ぎ労働者の暮らしぶりを伝えるところは、エネルギッシュな街の空気や取材対象者のキャラクターも、あいまってたのしくよんだが、自分のルーツを掘り下げて、何か大きいものを描こうとし始めてからは、焦点がぼやけてしまった気がするが、臨場感のある良書。2023/11/10

ののまる

10
日本版2010年なので、現在の状況と少し変わっているとしても、出稼ぎ若者たち(農民工)の闇の部分ばかり強調されてきたが、これをチャンスとしてのし上がっていく逞しさは、今も昔も変わらないと思う。ウカウカしてたら生きていけない中国社会のすごいエネルギ−が、どわどわと渦巻く。2022/01/30

midnightbluesky

3
だまされるほうが悪い、賄賂はもらうもの、嘘は当たり前、という発想が日常的。途方もない人口の中で生きる、ということはこういうことなのか?と。2011/11/14

こぼこ

2
仕事の履歴から名前まで嘘をつくことが当たり前の世界。嘘をつくことが成功への近道になることの方が多い。そんなしんどい世界でより良い幸せを求めて必死に生きている彼女たちを、「利己的すぎる」なんて責められない。2010/06/06

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