ソーシャル・キャピタル―社会構造と行為の理論

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  • サイズ A5判/ページ数 371p/高さ 22cm
  • 商品コード 9784623051151
  • NDC分類 361.6
  • Cコード C3036

出版社内容情報

ソーシャル・キャピタル(社会関係資本)を明確に理論づけ、マクロ、ミクロ双方からのダイナミズムを精緻に論じる。

内容説明

現代社会は縦横無尽に張り巡らされたネットワークによって形成されている。本書は、そのネットワークの資源としてのはたらきに焦点を当て、社会関係資本(ソーシャル・キャピタル)論を展開したナン・リンの代表的研究である。人々が形成するネットワークを資源として捉えることにより、個人の地位達成、社会の階層分化といった幅広い現象を科学的に分析する。

目次

第1部 理論と研究(資本の理論―理論的基盤;社会関係資本―社会関係を通じて得られる資本;資源、ヒエラルキー、ネットワークと同類性―構造的基盤;資源、動機、相互行為―行為の基盤;理論と理論的命題;社会関係資本と地位達成―これまでの研究の流れ;社会関係資本における不平等―研究課題の所在)
第2部 概念上の展開(社会関係資本と社会構造の創出―合理的選択理論;名声と社会関係資本―社会的交換の合理的基盤;ヒエラルキー構造のなかの社会関係資本;制度、ネットワーク、形成資本―社会の変化;サイバーネットワークとグローバルビレッジ)
第3部 エピローグ(理論の未来)

著者等紹介

筒井淳也[ツツイジュンヤ]
1970年生まれ。1999年一橋大学大学院社会学研究科博士後期課程満期退学。博士(社会学)。現在、立命館大学産業社会学部准教授

石田光規[イシダミツノリ]
1973年生まれ。2007年東京都立大学大学院社会科学研究科博士課程単位取得退学。博士(社会学)。現在、大妻女子大学人間関係学部専任講師

桜井政成[サクライマサナリ]
1975年生まれ。2004年立命館大学大学院政策科学研究科博士課程後期課程修了。博士(政策科学)。現在、立命館大学政策科学部准教授

三輪哲[ミワサトシ]
1972年生まれ。2006年東北大学大学院文学研究科修了。博士(文学)。現在、東京大学社会科学研究所准教授

土岐智賀子[ドキチカコ]
1964年生まれ。1992年駒澤大学大学院人文科学研究科社会学専攻修士課程修了。現在、立命館大学大学院社会学研究科博士後期課程在籍(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

isao_key

10
社会的資本を理解するための専門書。原書は2001年と少し古いが、社会的資本の仕組みを理解するためには欠かせない本。なぜ社会関係資本が、経済的資本や人的資本といった個人的形式の資本では説明できない道具的行為と表出的行為において機能するのかと言うことは、情報、影響力、信用証明、補強から説明ができる。友人との紐帯よりも、親戚や知人との紐帯の方が、よりよい職業にアクセスしやすくなるという研究結果がある。男性と女性では労働市場や経済活動における見返りに格差があると家族はみなしているため、息子に投資しようとする。2018/02/23

きいち

5
つながり、きずな、あるいは湯浅誠なら「ため」。個人が会社などの組織と対抗して生きてくうえでの戦略の立て方を考えるうえで、学問的にどんなバックボーンがあるのかをしっかりと位置付けてくれる本。混同してしまいがちな家族・地縁的なつながりとNPO・サークル的なつながりをしっかりと整理してくれたのがありがたかった。表出とか紐帯とか、自分のことばに言い換えて行きたい。2012/01/27

人生ゴルディアス

1
資本とは見返りを期待して投資するための財であり、人とのつながりを新たに「資本」としてとらえた研究についての本。ただし、いかにも学術っぽくてお堅い。『つながり』のほうが、刊行時期も後なこともあってか、面白く読みやすい。この本が本格的な研究の入り口になったのかな? という感じ。2012/01/04

sossii

0
勉強勉強。2012/10/14

こえむ

0
ソーシャルサービス開発者は読んでおくといい。ここに記述された内容をどこまで実装できるかが面白そう。そういう観点で読んだ。2008/10/30

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