出版社内容情報
アニメーション文化がいかに周辺文化と相互関係があるのか、国内外の文化とどのようにつながっているのか。アニメーションに関わる具体的な「モノ・コト」を55厳選――ライトノベル、実写映画、スーパーロボット、SF、セクシュアリティ、国際映画祭、メディアミックス、イベント、アニメ聖地巡礼など――わかりやすく解説する。高校生・大学生・一般向けにアニメーションを通じて文化を知る入門書。
内容説明
国内の周辺文化や海外文化とどのようにつながっているのか。ディズニー、戦争、実写映画、スーパーロボット、SF、セクシュアリティ、アニメ聖地巡礼…アニメーションを通じて歴史や文化を知る入門書。
目次
第1章 アニメーションの源泉と文化
第2章 アニメーションと文化現象
第3章 アニメーションとイデオロギー
第4章 海外文化とアニメーション
第5章 アニメーションと消費文化
第6章 ファンの受容とファンダム
著者等紹介
須川亜紀子[スガワアキコ]
現在、横浜国立大学都市イノベーション研究院教授
米村みゆき[ヨネムラミユキ]
現在、専修大学文学部日本文学文化学科教授。著書『宮沢賢治を創った男たち 増補版』(単著)青弓社、2003年、日本児童文学学会奨励賞受賞、ほか(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
タナカ電子出版
27
京アニメの放火事件後、私はすごくショックを受けました。とても罪深い事件に少し、読書もすすみませんでした…アニメとは何か?表現とは何か?と、少し考える機会になりました。この本は55のアニメの持つ魅力 影響力 テーマ 文化 商品としての分類がなされています。アニメの影響力はとても強く、戦争時には国民を教育するための道具にされてきた背景もあります。現代のアニメーションはどこに向かうのでしょう?そしてこれからのクリエイターの未来と功罪を考えずにはいられません。2019/07/29
kenitirokikuti
7
図書館にて。ミネルヴァ書房の「世界文化シリーズ」(イギリス、フランス、アメリカ、ドイツ、イタリア、中国がある)の別巻で、他には英米児童文化とマンガ文化が刊行されている。本巻、アニメーション文化は2019年と新しい。「日本スタイルの商業アニメーション」も含む、広義の映画文化というまとまり▲明治製菓のアトム、グリコの鉄人28号、カルビーの仮面ライダーカードまでは雑誌系子ども文化的だったが、超合金マジンガーZ以降はテレビ主導となる。日本の玩具産業も、テレビ主導に対応せざるを得なくなっていった。(続く)2021/01/31
センケイ (線形)
4
55項目ということで、やはりこれまで着目できていなかった仔細な関連項目にアクセスできるのが大変嬉しかった。特に、源泉となる文化や、海外での動向は新たに知れた観点がかなり多く、読み応えのあるものだった。もちろん、これまで何となく関係を意識していたイデオロギーや他の文化現象とのつながりも、項目として切り出されることで特化した内容がまとめられているのが嬉しい。それぞれの時間軸や社会での動向が整理されている点は、理解を整理するうえでも、資料として見返すうえでも有難い構造になっている。2019/10/13
Jun Shino
1
私的には日本文学の文芸アニメーションが気になった。樋口一葉、森鴎外、夏目漱石、川端康成、泉鏡花らの作品をアニメ化したアニメシリーズ「アニメ文学館」というのが1986年にあったらしい。やば、観たくなってきた。ライトノベルはもちろんアニメーションの源泉であるが、桑原水菜の歴史サイキックアクション、しかもBL要素もある「炎の蜃気楼(ミラージュ)」シリーズは今でいう歴女のはしり"ミラジェンヌ"を生み出したらしい。そこで心がひっかかった。大人気で舞台化もされ、昨年まで続いてたらしいから読んでみようかな。2019/08/31
ハネ
0
卒論用資料。