内容説明
古代の人々はどのように自然環境と向き合っていたのか。環境の変化が及ぼす日常生活への影響や、災害・飢饉・疫病・火災への対応を解明。古代伝承や考古資料などを手がかりに、自然への心性や信仰の実像に鋭く迫る。
目次
1 原始・古代の人々の暮らしと環境(縄文時代の環境変動と食生活;琵琶湖沿岸における水田開発と漁業―人為環境がもたらした豊かな共生世界;自然環境と人間の活動―大阪平野の過去と現在;地域社会の環境・交通・開発―越後平野を例に;古代王権の山野河海支配)
2 古代の人々と災害、病と死(古代戸籍にみる人口変動と災害・飢饉・疫病―八世紀初頭のクライシス;平安京都市社会と火災;日常生活のなかの病と死)
3 古代の人々の心性・信仰と環境(ミナトの自然環境と神祭り;古代の人々の心性と巨樹;平城京に暮らした人々の祈り;里地里山景観の形成と信仰―考古学資料からみた東国の事例を中心に)
著者等紹介
三宅和朗[ミヤケカズオ]
1950年、東京都に生まれる。1980年、慶應義塾大学文学研究科博士課程単位取得退学。現在、慶應義塾大学文学部教授、博士(史学・慶應義塾大学)(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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びっぐすとん
3
図書館本。面白そうな章がいくつかあったので借りてみたが、どれもいまいち素人には難解だった。「縄文の食生活」は同じ集落でも陸型食物を摂取する人と海産物を摂取する人がいて、しかも性差はないということがわかっても理由はわからないし、「古代戸籍にみる人口変動」も統計学の説明が多くていわんとすることが理解出来ない。災厄があれば人口が減るのは誰でもわかるが。「日常生活の中の病と死」も病の事例はでてくるが、それが現在のどんな病気なのかの説明がなくてもどかしい。感染症の蔓延が藤原京の人口過密から始まったことだけわかった。2017/07/14
たていす
0
適読。薬師寺慎一さんのほうが詳しく感じましたが、全体的にこちらのほうが理解しやすかったです。2014/01/30
陽香
0
201302202021/06/24