出版社内容情報
遊戯療法の基本的な問題にくわえて,相談の申し込みから終結に至る各段階ごとに,子どもとのあいだでどういうことが起こってくるのかを,事例に即しながら具体的に解説。遊戯法ならではのいきいきとした魅力,展開を理解できる,実践的な入門書。
本書は筆者の長年の経験をまとめたもので、相談の申し込みの段階から終結に至るまでを通して、各段階(時期)ごとに遭遇する実際的な問題、すなわち子どもとの間でどういうことが起こってくるのかといったことを取り上げていくものである。したがって本書は専門用語がほとんど使われておらず、あくまで遊戯療法の実践書の域を出ないものである。これを期に遊戯療法に関する議論が盛んになり、本書で指摘しているいくつかの遊戯療法特有の現象について、さらに学術的な検討が加えられるようになることを願ってやまない。(「はじめに」より)
・「精神療法」99.12.5 横山恭子氏評
---------------------------------------------------------
【関連書籍】
『 自閉症 』 藤居学・神谷栄治著 (定価1995円 2007.5月)
『 カウンセリング大事典 』 小林司編 (定価9975円 2005)
『 臨床事例から学ぶTAT解釈の実際 』 安香宏・藤田宗和編 (定価3465円 1997)
【新 刊】
『 レクチャー精神科診断学 』 京都府臨床心理士会編 (定価2940円 9月刊行予定)
内容説明
遊戯法の基本的問題から実際的問題までを、カウンセリングの流れに即して懇切に解説した「かゆいところに手の届く」入門書。
目次
子どもの心理臨床―その特殊な成り立ち
第1部 子どもの心理臨床における基本的な問題―制限(制限の意味;制限の内容;制限やぶり)
第2部 遊戯法の実際問題(初回面接における実際問題―また来てみたい気持ちを得る;第1段階(導入期)における実際問題―自分の問題に向き合い、担当者との関係が成立する
第2段階(展開期)における実際問題―現実生活と遊戯室の違いを理解して、遊びが自律的な流れにのる
第3段階(洞察期)における実際問題―最高潮の充実感を味わう
第4段階(終結期)における実際問題―遊戯室からの卒業
遊戯法のもう一つの流れ―攻撃的な感情表現の間接から直接への流れ)