ゲームと犯罪と子どもたち―ハーバード大学医学部の大規模調査より

  • ただいまウェブストアではご注文を受け付けておりません。
  • サイズ A5判/ページ数 342p/高さ 22cm
  • 商品コード 9784844327080
  • NDC分類 367.6
  • Cコード C3055

内容説明

米国政府から150万ドルの予算措置を受け、多くの分野からハーバード大学医学部精神科に集められた研究者たちが、ゲームが子どもに及ぼす影響を2年にわたって詳細に検証。歪められたゲーム批判から、問題の本質を発掘する。「子どもの味方」をアピールしたい政治家、めざましい成果を発表して世論に迎合したい研究者、ドラマチックな見出しを求めるマスコミへの、実証的で痛烈な反論の書。

目次

第1章 科学的には根拠のないゲーム批判―子どもたちはゲームと現実を混同しているのか
第2章 新しいメディアはいつの時代も非難の的―印刷術の発明から最新技術のゲームまで
第3章 過去の研究データの正しい読み方―曲解やトリックがつくりだす歪んだ常識
第4章 1254人の子どもと500人の保護者を調査する―「普通の子ども」と「普通ではない子ども」の境界線
第5章 子どもがゲームをするほんとうの理由―子どもたちのことは子どもたちに聞いてみる
第6章 たしかに存在する“悪い”ゲーム―ゲームを作る大人の側の思惑
第7章 年齢による審査制度を再考する―親は何を基準にゲームを選べばいいのか
第8章 ゲーム批判で見のがす問題の本質―子どもの味方を標榜する政治家たち
第9章 保護者が子どもたちにできること―衝突するのではなく対話しながら導く

著者等紹介

カトナー,ローレンス[カトナー,ローレンス][Kutner,Lawrence]
ハーバード大学医学部精神科に所属。ボストンのマサチューセッツ総合病院精神科を拠点とするメンタルヘルス・アンド・メディア・センターの共同創設者兼共同ディレクター

オルソン,シェリル・K.[オルソン,シェリルK.][Olson,Cheryl K.]
ハーバード大学医学部精神科に所属。ボストンのマサチューセッツ総合病院精神科を拠点とするメンタルヘルス・アンド・メディア・センターの共同創設者兼共同ディレクター(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

kubottar

12
ゲームと犯罪は果たして結びつくのか?ゲームが影も形もなかった頃、若者による猟奇的な犯罪は、今より多かったのだが・・。結局のところ、この手の本の落とし所は「何事もやりすぎはよくない」になっちゃうんですよね。2013/11/24

プラス3

7
「ゲーム(特に残虐シーンのある)をプレイすると子供は犯罪的になる」という、日本でもお馴染みの言説をハーバードの先生が徹底検証。結果は言うまでもない。科学的根拠に乏しい、統計学的な根拠がお粗末、減少の一途を辿る凶悪事件数・少年犯罪数、ええカッコしいの政治家と世論に迎合するマスコミ、小説・ラジオ・映画・テレビ・マンガでおかしくなると言われたかつての子供たち、スケープゴートにされるゲーム・・・ホント何から何まで日本のアニメ・漫画批判と同じである。2018/02/28

Mits

3
ちゃんとした学者が書いているからか、この手の本にしては非常に慎重な論調でした。むしろ、感情的に安易な結論に飛びつくことを厳しく戒めてます。でも、この本の中で最も重要な部分は、ゲームと犯罪と子供たちの関係について、それがいかに誤解されていて、ちゃんとした研究例がいかに少なく、科学的に検証することがいかに難しいかを縷々述べてある第3章であろうと思う。2009/10/16

新橋九段

2
大げさなタイトルのわりにやっていることは大したことなく、研究としても魅力に欠ける。2021/02/04

たこやき

2
なかなか面白い書籍。タイトルにあるように調査を元にしたものであるが、その統計的な部分ではなく(無論、背景として用いられているが)、そのインタビューなどを元に、従来の研究の問題点、生の声を用いての考察を行う。やや、回りくどい部分があるが、総合的な文化と言えるゲームと影響を考えるには、致し方ないのだろう。むしろ、その部分に誠実さを覚える。2009/07/31

外部のウェブサイトに移動します

よろしければ下記URLをクリックしてください。

https://bookmeter.com/books/158513
  • ご注意事項