内容説明
廃藩置県によって中央集権国家を誕生させた明治政府は、欧米列強と対峙できるような国家の建設を目指して、次々と近代化(西洋化)政策を強行していく。しかし、そのなかで政府内部の対立も激化、士族や民衆の不満も鬱積していき、ついには征韓論政変・西南戦争・自由民権運動の勃興といった激震が政府を見舞った。やがて明治14年政変によって立憲政体への道が示されていく、近代国家建設を目指した熱い時代を多くの論点から描き出す。
目次
総論 近代国家の形成
1 文明開化政策の展開
2 征韓論政変と大久保政権
3 近代化と士族―士族反乱の歴史的位置
4 自由民権運動と明治一四年の政変
5 太政官制の構造と内閣制度
6 国境の画定
7 明治天皇の形成