叢書・文化学の越境
女と子どもの王朝史―後宮・儀礼・縁

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  • サイズ B6判/ページ数 315p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784916087737
  • NDC分類 367.21
  • Cコード C1021

内容説明

成人男性中心の歴史からは見落とされがちだった「女・子ども」の存在。その姿を平安王朝の儀式や儀礼あるいは家や親族関係のなかに見出し「女・子ども」が貴族社会に残した足跡を歴史のなかに位置づける。

目次

1 後宮(女房女官饗禄―後宮の中の皇后;平安中期の女房・中宮宣旨―補任を中心として;篤子内親王論―二つの家を生きた女性;平安貴族社会における院号定―女院号の決定過程とその議論)
2 儀礼(鬘装飾にみる社会秩序―『貞観儀式』にみる鬘装飾を中心に;三日夜餅儀の成立と変容―平安王朝貴族の婚姻儀礼;著衣始の色―平安貴族の子ども観)
3 縁(平安朝の移動する子どもたち―『源氏物語』の養子縁組;鎌倉時代の婚姻と離婚―『明月記』嘉禄年間の記述を中心に;王朝の家と鏡―かぐや姫・落窪の姫君の結婚から)

著者等紹介

服藤早苗[フクトウサナエ]
1947年生。埼玉学園大学教授。平安時代史・ジェンダー史(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

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Hiroh

8
色々な論文が載っているけれどおもしろかったのは女院号の話。最初の東三条院は上皇の院号に習って住まいから名付けられた。次は藤原彰子だけれど、彼女の邸宅は土御門邸。しかしおそらくは土という字が嫌われて土御門邸に面した大通り、そこに繋がる御所の門から上東門院と名付けられた。彼女が長命で権勢を誇ったからか、上東門院を嘉例として門院号が多くなっていく。やがては名前の良さを重視してその邸宅とは無関係な院号がつけられるようになった(待賢門院)。2014/12/11

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