戒律の復興を志し、多くの民衆を救済することによって菩薩と呼ばれた叡尊。叡尊に師事し鎌倉に戒律を広め、様々な社会事業を行った忍性。この二人の僧の生涯と心性を追求。 ...

ハンセン病患者救済にかけた忍性の生涯

鎌倉に流れ込んだ何万とも知れない飢えた病者の大群。傍観するだけの幕府と朝廷。人間救済は口にするが手をこまねいているだけの宗教各派。なぜ忍性とその弟子たちだけが炎 ...

... 忍性は非人救済のみでは、それが却って差別を助長しかねないと考えて非人を含めた全ての階層への救済に尽力した。その結果、叡尊と忍性の間に齟齬を来たし、叡尊は忍性が布教に力を入れすぎて学業が疎かになっている(「良観房ハ慈悲ガ過ギタ」(『聴聞集 ...

... での受戒をめぐって兩 4 釵尊教団の階層について^ 3 出家と遁世について^ 2 忍性の家族について^ 1 忍性伝の再検討^七忍性伝の諸問題松尾剛次湖 8 中世社会と釵尊.忍性^ 7 列島交流史のなかの教尊.忍性教団^ 6 湯施行と石造工芸^ 5 東国の大蔵派と忍性|

... 叡尊・忍性の呪法によるものであったと認識されていた。忍性と日蓮の間には確執があったようで、鎌倉幕府による日蓮への処罰は、幕府への影響力を持っていた忍性の申し出によるものでもあった。自身に厳格で寺院再建の経験を積んだ真言律宗の僧侶主導の ...