本書は、近現代の文学作品を通して、男女それぞれの愛の在り方、生きてゆく姿を語ったものであり、そこに現代人の生きる実像を確かめようと試みたものである。

... 人間像の明暗両部分についていささか知るところがあつた。政治的人間像は知らず、すくなくとも文学的人間像については、一日二十八時間のボルシェヴィキをそのまま無条件に信じることができなくなってしまつたのだ。わたくしは明と暗の二つの部分をかねた ...

... 人物」が充満していて(拙訳『文学史の方法』岩波文庫参照)、これらの理想的人間像は精神形成に豊富な財宝を提供してくれている。わが国の文学においては、文学に描かれた人間像そのものよりも、むしろ生きた代表的日本人、たとえば福澤諭吉、内村鑑三 ...

... 文学的人間像がいかにして形成されたかという点に重点をおいて考察されていたのに対し、 10 の位相においては、作家という文学的人間像が、いかなるものとして存在し、いかにあったかという現象学的な考察に重きをおくものである。太宰治という特異な文学 ...

... 文学と人間の生き方:西洋近代文学の人間像/桑原武夫編著文学の思い上り:その社会的責任/ロジェ・カイヨワ著;桑原武夫,塚崎幹夫訳講談社, 1973.6 1169A @ 99 中央公論社, 1959 1169A @ 44 04225 文学理論の研究/桑原武夫編(京都大学人文科学研究所研究報告) ...